専業主婦を夢見ることは罪なのか

現在育休中の私、大声では言えないが、心の中で思っていることがある。

『できれば、復職しないでこのまま専業主婦になりたい』

私にとって外で働くことは、戦いに出ることだ。そして、その戦いに、正直もう疲れてしまった。家という小さなお城の中で、家族のためだけに家事をしながら穏やかな日々を送りたいと思っている。

では、なぜ私はそれを主張できないのか。

男女平等が叫ばれて、男女雇用機会均等法が整備されて、ママだけじゃなくパパも育休が取れるようになって、女性が働くことのハードルはどんどん下がってきた。
世の中が、働く女性をガンガンに後押ししている。
その流れに逆らえない、乗らなければならないような空気さえ出てきている。
働かずに家庭に入りたいなんて、言いづらくなっている。

働きたいと願う女性が、妻になってもママになってもお仕事をするのは大変結構、でもそれと同じ様に、専業主婦になりたいという願いだって、尊重されていいのではないか。

誰にというわけではないのだけれど、『こんなに働きやすい環境を整えてあげたのだから、当然君たち働くよね？さあ働け、やれ働け！！』
と言われている気がするのだ。
あえて誰にと言うなら、『世の中』に？

女性が仕事をすることは、絶対なのだろうか。

私は卒業したらバリバリに仕事をして、将来は起業して、結婚しても出産しても生涯現役で働くの！というのも立派な夢、同様に、私は卒業したらすぐに結婚して家庭に入ってだんなさんを支えて、出産したら毎日子どもに手作りのおやつを作ってあげたいの！というのもまた、立派な夢だ。

小学生の将来の夢アンケートで、『専業主婦（夫）』がランクインしたっていいと思う。
ただし、家庭内に稼いでくれる人がいることが必須条件だ。夢だけでは食べていけない。

弁護士になりたいなら、司法試験に合格しなければならない、教師になりたいなら、教員採用試験に合格しなければならない。それと同様に、専業主婦になりたいのなら、それを許してくれる伴侶を獲得しなければならない。

ほら。
夢を叶えるには、相応のステップを踏まねばならないという点でも、他のいわゆる『立派な職業』と変わらない。
専業主婦だって、夢見るに値する職業だ。

もし、私と同じことを感じている方があれば、ぜひ堂々と夢を語っていただきたいと思う。

かく言う私は、うっかり土建屋の長男を伴侶にしてしまったので、完全なる専業主婦にはなれそうにない。会社の経理と多少の事務からは、逃れられないと思われる。が、フルタイム拒否宣言はすでに夫にしてあるので、なるべく仕事を効率化して、短時間勤務にしようと目論んでいる。

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