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本当の「issue」を発信できていますか?エンジニア採用において重要なissue訴求を解明します!

こんにちは、ポテンシャライトの寳田(ほうた)です🙋‍♀️

ポテンシャライトではアドベントカレンダーを実施中なのですが、それも終盤に近づいてきました!(毎年思うのですが、1年って早い・・・。)

ポテンシャライトアドベントカレンダーまとめはこちら👇

今回はエンジニア採用において、訴求するべきissueについて言及していきます。

ダイレクトリクルーティング、つまりスカウト業務は人事にとっては外せない業務ではないかなと思います。上手にスカウトができるに越したことないですよね。
そんな中、採用市場において「課題をあえて打ち出すスカウト手法」に取り組まれている企業様も多いのではないでしょうか?(エンジニア特化の媒体である転職ドラフトにも「今抱えている課題」を明記する部分がありますね。)

ポテンシャライトでは特にエンジニアへの訴求において「issue(=課題)」を重要視しています。エンジニアは課題を解決するためにプログラミングをしている、という認識を個人的に持っていて、ビジネスサイドの方が捉えている「課題」とは認識が異なるのかもしれません。また、優秀な方であればあるほど「魅力」よりも「課題」に惹かれることが多く、課題ドリブンスカウトという手法を考案しました。

・・・ただ「課題訴求をすることが重要だということは分かったが、どの粒度の課題を記載すれば良いのか?」とご相談いただくこともありました。

そこで今回はエンジニア採用において重要な課題ドリブンスカウトにおける「issue(課題)」訴求の手法とその粒度についてお伝えさせていただきます!

▼本noteを読んでいただきたい方
・開発組織における課題が言語化できず、お悩みの方
・エンジニア採用において「課題」を訴求しているが、本当にこの内容で良いのか確かめてみたい方
・エンジニア採用において「課題」訴求の効果を知りたい方

※あくまで本noteではポテンシャライトが日々採用のご支援をさせていただく中で感じた内容を元に書いておりますので一視点として参考程度にしていただけますと嬉しいです。

では始めます!

1. ダイレクトリクルーティングのこれまで

まずは、ダイレクトリクルーティングのこれまで を簡単に振り返ります。
※過去ポテンシャライトからアウトプットしている内容もあるので既にご存知の方は読み進めていただいて構いません!

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(1)2012年頃〜ダイレクトリクルーティングの媒体をリリース
それまでリクナビNEXT、マイナビ、エン転職など大手求人広告が媒体として一般的でした。しかし、人材の獲得競争が激化するとともに、ただ広告を掲載して応募を待つのではなく、優秀な人材へ企業からダイレクトメッセージでアプローチするプラットフォームが出現しました。

(2)2015年頃〜 Wantedlyが採用市場で定着し始める
Wantedlyが採用マーケットに登場すると、ITエンジニア、クリエイティブ系職種、インターン生や第二新卒などの若手層などの採用にもダイレクトリクルーティングの手法が浸透していきます。

(3)2017年頃〜 エンジニア向けスカウト媒体が拡大
Wantedlyの成功を受けて、Forkwellやコデアルなど、ダイレクトリクルーティングのニーズが特に強く相性もよかったITエンジニアに特化した媒体が台頭します。

(4)2018年頃〜 AIを取り入れ潜在層にリーチするスカウト媒体が拡大
候補者が媒体に自ら登録をすることを待たずに、まだ転職意欲が明確になっていない潜在層にもアプローチする媒体が現れます。LAPRASやFindyなどが台頭した時期ですね。

手法は様々な進化を遂げているものの、スカウトで求職者さんにアプローチをするというのは一般化していますね。ただ、返信が来ない という事象に悩む方も多いのではないでしょうか?

そこで2つのデータを。

1つ目はこちら。
実は「就職活動をしており、且つ離職中のエンジニアは全就職活動中のエンジニアの中で6%しかいない」ため、ダイレクトリクルーティングにおいて手詰まり感が出てくるのも無理はないかなと思います。

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2つ目はこちら。
優秀なエンジニアに1週間で届くオファー(=スカウト)の数👇

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優秀な方は毎日のように以下のようなスカウトを受け取っているでしょう。

弊社の事業は●●が面白くて魅力的です!
弊社はリモート勤務可能で働きやすいです!
●億円資金調達をしたので経営も安定しています!

もちろん自社の魅力を訴求することは大事ですが、あえて自社の弱みや課題を打ち出してみると良いでしょう。


2. 他社が打ち出している「issue」を取りまとめてみた

とはいっても、「何をissueとして打ち出せば良いの?」といろんな声が上がってきそうです。(私自身も、この状態になりました。)

・・・そこで、エンジニア採用において各社が訴求している「開発組織におけるissue」を洗い出してみました。(一部公開します!👇)

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「issue」というよりも「事実/職務内容/募集背景」を記載しているに留まっている企業は一定存在しておりました。エンジニア視点で考えた時に、具体的な課題が明記されている企業とそうでない企業2社からスカウトを受け取った際にどうでしょうか?恐らく具体的な課題が明記されているスカウトの方が具体性があって良い、と判断するのではないかと思います。


3. 打ち出すべき「issue」とは・・・?

結論、こちらの項目の中から、issueを明瞭にしていけば良いのでは?と考えています👇

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ん?「魅力分類」と書いているけど・・・。そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。自社で訴求している魅力がきちんと自社で働く魅力になっていることが前提ではあるのですが、魅力を裏返すと、「issue(=課題)」として訴求ができます。

例えば

魅力:
●兆円の国家予算がある大きな領域を切り開くことができる

issue例:
●兆円の国家予算がある領域ながら、テクノロジーの面はまだまだ課題だらけです。ぜひ▲▲さんの豊富な知見をお貸しいただけないでしょうか…?

魅力:
PMF後半段階で●●円の資金調達契約を提携。大手企業出身の方が違和感がないフェーズに入ってきており、本質的な業務に集中ができる状況

issue例:
弊社のエンジニア組織は第二創業期に差し掛かっています。上場企業の大所帯な組織に一見みえがちですが、エンジニア組織はたったの●名。事業のコアメンバーとしてご一緒できる方を探しております。

魅力 は issue になり得ると把握いただいた上で、それぞれの項目でどんな内容をissue訴求すれば良いのかをいくつかご紹介していきます。

※下記内容についてはDX Criteria というデジタル技術を企業が活用するために必要な要素を多角的かつ具体的に体系化したものを参考にしております。
ご興味をお持ちの方はこちら


 3-1. issueの言語化

具体的に訴求できるissueの要素はこちら。issueを洗い出す際に下記のような観点から自社のissueを導き出すとissueの言語化がしやすいでしょう🙋‍♀️

 team観点での訴求

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システム観点での訴求

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データ駆動 観点での訴求

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デザイン思考 観点での訴求

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コーポレート 観点での訴求

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 3-2. issueの優先度づけ

ここまででissueが明瞭になったかと思うのですが、まずはその取り組み状況を分けてみましょう。

issue(=課題)の取り組み状況分類

-   順調
-   改善中 ★
-   難航中 ★
-   未着手 ★

★をつけた「改善中/難航中/未着手」あたりが貴社の中でissueとして訴求できるかと。

ここまで来たらさらに詳しくissueを追求していきたいですね。
恐らく
・フロントエンドエンジニアの方に解決して欲しいissue
・バックエンドエンジニアに解決して欲しいissue
は異なるのではないでしょうか?

・・・そうです。職種別にissueを分類することも可能です。
下記のように職種別でissueの優先度付けをしていきます👇

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職種別でスカウト送付をする際も自社として訴求するべき正しいissueが求職者さまにも伝わるのではないでしょうか?


 3-3. issueの訴求タイミングと手法とは・・・  

最後に、せっかく策定したissueを求職者さまへ伝えるタイミングと手法についてご紹介します。

まず、issueの訴求タイミングについて。
今回はダイレクトソーシング(=スカウト)に限った話をさせていただきましたが、スカウト1通目の初回送付でissueを訴求するのか、2通目の再送で訴求するのか?という話をさせていただきます。
結論、issueの訴求という観点だとスカウト1通目(=初回送付)に盛り込みましょう。
例えば、
・優先度「S」のissueを1通目に、
・優先度「A」のissueを2通目に
というように粒度を変えてみても良さそうですね。
スカウト文面の構成としては、下記4つの項目を入れ込んだ文面をお勧めします!

issue訴求のスカウト文面において盛り込んだ方が良い要素
(1)注目した経験/スキル
  - 今までの「経験を褒める」箇所(要パーソナライズ)

(2)今抱える課題
  -   3パターンほどのエンジニアリングにおけるissueの明記

(3)お任せしいたいこと
  -   上記issueを元にお任せしたいこと(=解決して欲しいこと)
  ※現状、上記issueをどのように解決しようとしているか など

(4)その他、連絡をした理由
  -  言語マッチ
  -  規模感マッチ etc.

次にissueを訴求する手法について。
もちろんスカウト文面に箇条書きに記載していただいたり、スプシのキャプチャをつけたりしていただくなど構わないのですが、notionのようにどこかで可視化された状態でまとめておくとスカウトに限らず、ご面談などでも利用できるかと思います。

LINEさんはこのようにページにまとめておりますね!下記のように一つにまとめておくと、URLをスカウト文面に盛り込むこともできるので良いですね!(ページのUIも素敵・・・👏)


4. 最後に

いかがでしたでしょうか?今回はエンジニアの方へアプローチする際に訴求するべき「issue」項目を一挙公開させていただきました。今後もポテンシャライトなりの新しい採用の形を創出し続けていく予定ではありますので「エンジニア採用におけるアプローチ方法」にお悩みをお持ちの方はぜひお気軽にご相談くださいませ!

個人としては今後も採用/人事系のアウトプットを続けていく予定でありますのでよろしければフォローいただけると嬉しいです!(下記クリックいただき「フォロー」ボタンがあります)👇


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