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マイナポータルをうろうろしてみた

というわけで、どうでもいいことでマイナポータルに呼び出されたわけであるが、せっかくログインしたのでちょっとウロウロしてみようかな、などと思ったのだった。
その「どうでもいいこと」についてはこちら→




マイナポータルで確認できる情報

マイナポータルからは自分のいろいろな情報が確認できる。ちょっとリストアップしてみる。と言っても、マイナポータルからコピーしただけである。

健康・医療

  • 予防接種

  • 検診情報

  • 医療保険

  • 医療保険その他

  • 学校保健

  • 難病患者支援

  • 保険証の被保険者番号等

税・所得・口座情報

  • 税・所得

  • 公金受取口座

年金関係

  • 年金

  • 年金その他

子ども・子育て

  • 児童手当

  • ひとり親家庭

  • 母子保健

  • 教育・就学支援

  • 障害児支援・小児慢性特定疾病医療

世帯情報

  • 世帯情報

福祉・介護

  • 障害保健福祉

  • 生活保護

  • 中国残留邦人等支援

  • 介護・高齢者福祉

雇用保険・労災

  • 雇用保険

  • 労災補償


どんな情報が入手できるのか

こちらのサイトから、各情報がどのような内容で得られるのかがわかる。

ほしい情報をクリックして展開するとPDFでダウンロードできる。

マイナポータル 特定個人情報等の項目一覧

例えばこの「予防接種情報」のPDFをダウンロードしてみると、こんな感じである。

マイナポータル 予防接種情報

四種混合、三種混合というのは幼児期に接種する予防接種である。20年ほど前の息子の時代でも四種があったかどうか。三種混合は記憶があるんだけど。あの頃は母子手帳持参でロット番号を書いたシールを貼ってもらっていたのであって、マイナンバーはもとよりその前にもらったナントカ番号もまだなかったわけで、息子の予防接種さえデータとして記録されているのかはアヤシイ。いわんや、50年という半世紀も前の私の予防接種についてをや、である。それでも、今後はマイナンバーカード持参で予防接種を受ければこうやって記録してもらえるのかもしれない。一生モンのような予防接種もあるのでこれは有難いんではないか。息子の予防接種記録もなんとかしておかないと、そのうちに母子手帳もろとも雲散霧消するかもしれない。PDF化するか(笑)。あ。そうして、そのPDFをマイナポータルに登録しておけるといいね。どうでしょうか、デジタル庁さん(個人用の無償クラウドデータ領域を求めている(笑))。

(この後、私の予防接種情報を取得してみたんだが、コロナワクチンの接種記録だけが記載されていたのだった(笑))


情報を取得する手順

マイナポータルで取得できる情報というのはこのようにいろいろあるんであるが、情報の確認方法がまた少し変わっている。

最近はネットでログインしてゴニョゴニョすることも多いが、おおむね次のような手順かと思われる。

  1. ログインする

  2. メニューからほしい情報を選択する

  3. ほしい情報が表示される

だが、マイナポータルでは手順が1つ多い。

  1. ログインする

  2. メニューからほしい情報を取得する

  3. 取得した情報を閲覧する

  4. 取得した情報が表示される

この2番目の「ほしい情報を取得する」である。それをしないと閲覧することができない。

マイナポータルのサイトにも次のように説明がある。

マイナポータル「わたしの情報」

「取得申し込み」と「確認」である。実際のサイトの手順である「取得」と「閲覧」はこれと一致しているわけであり、まぁ、ワンアクションくらいどうでもいいだろうと思わないでもないのだか、どうにも気になる。なんとなく、お役所でやっていることがそのままマイナポータルに移動したようなそんなイメージだ(申請書を出して資料をもらう)。

最近は行政手続きも電子化されていることが増えてはいるのだが、どうにもフォーマットが紙の頃とさっぱり変わらないという状況に、まま出くわす。先日、何かの行政申請をネットでしようとして、性別をプルダウンすると「1、2」と出てきたのでのけぞった。男性優位の社会であるから、「1が男、2が女」ということは想像するのも容易いが、項目によっては紙を見ないと意味のわからない番号リストもある。これは非常に面倒だ。この日本という国でそのリストに関わる人はほんのわずかなのだろうか。いや。そんなはずはなく、そもそもわずかという状況を放置していていいとも思えない。となると実に大勢の人が記憶できない番号リストに悩まされ、わざわざ紙の書類を引っ張り出してこなければならず、その時間たるや国全体でいったいどれだけのものになるのか。誠に無駄な時間を浪費する。是非とも「男、女」と、意味のわかるリストを表示していただきたいものである。

さて。件の「情報の取得」に戻る。「まだ喋るの?」と思われるかもしれないが、まだ喋るんである。

情報取得を実行しようとすると、サイトにはこう書かれている。

注意事項
「取得する」ボタン押下後、通常20秒程度で照会先システムより回答がありますが、システム側の事情により時間がかかる場合があります。
地方公共団体や国の行政機関のシステムが稼働時間外の場合、システムが稼働した後に回答を受領できます。
メール通知の設定を行うと、回答後にメールが届きます。
照会先の行政機関に情報が登録されていない等の事由により、確認結果が得られない場合があります。

20秒? 結構長いな。だが、なんとなく見えてきた。マイナポータルというのはようするに

「国、都道府県、市町村など、あっちこっちに散らばっている個人情報をかき集めるサイト」

ということか?
だから、

「予防接種? えーっと、これはどこにあったっけ? 厚生省? よし、行けー!」
「税? 所得税は国税庁? 地方税は地方自治体? さぁ、行くぞー!」

みたいな感じ?(あくまで個人的主観である)
データはどこか1ヵ所に集約されているのかと思っていたが違うのかもしれない。なので、「取得」という操作が入る。そういうわけかな。

ちなみに。

この取得した情報はログアウトするとなくなる

次にログインし直してもみられない。サイトに残しておくとすると、そのまま放置のようなデータがてんこ盛りになってあっという間にパンクしそうではある。なので、取得した情報を長く持っておきたいなら

CSVやPDFでダウンロードしておけ

ということらしい。
なるほどね。と思わないでもないが。なんだかなぁ、という気もする。このやり方だと、従来のデータ管理はそのままにアクセスする手段だけを用意したわけで、データ管理は国税庁や厚生省や地方自治体などにバラバラに預けられていて、それはちょっと無駄なんじゃないかと、そんな気がする。将来的には一本化されるんだろうか。一本化されて、その上で国税庁や厚生省や地方自治体がそちらにアクセスすれば、データ管理はどこかで集中してやればよく、効率的なようにも思うが。でも、それをやろうとすると、まだ個人情報がなんたらとかの議論になるんかな。


世帯情報ってなに?

先の、マイナポータルで取得できる情報一覧の中に「世帯情報」というのがある。なんだろう、これ、と思って覗いてみた。

書いてあったのは、これだけであった(笑)。

世帯主との続柄コード:妻
世帯番号:七桁の数字

世帯番号ってあるんだ、と初めて知ったのだった。


年金情報を取ってみた

で、年金情報も取ってみたのだった。
ちなみに。
さっきの『特定個人情報等の項目一覧』で、年金情報としてどういった情報が取得できるのかと確認してみると、なんと! 111頁のPDFがダウンロードされるんである。繰り返すが、111行ではなく、111頁である。説明に量を尽くしているんではない。ただひたすら、111頁に渡って項目が列挙されているんである。ほとんど、卒倒しそうになった。参考までに、取得した私の年金情報は111頁もない。個々人が関係するのはおそらくは極一部なんであろうと思われる。まぁ、だから、「111頁を読まなければならないのか!」などという恐怖を抱く必要はなく、数頁だけでこと足りる(数頁もなんだかシンドイが)。それにしても、111頁に渡るほどに年金に関係する項目があるというのには、ただただ驚く。1億を越える国民を平等に扱おうとするとこうなるのか。それとも年金をケチろうとするとこうなるのか。これだけの情報をいったい誰が把握し、誰が精査できるのか。『あなたにちょうどあったこのような項目がありますよ』などと、誰か教えてくれるのか。ややこしいことを全部取っ払ったらもう少し経費が節約できんじゃね? 節約した経費を年金に回したらいいんじゃね? と思うのは素人考えか。

それはともかく・・・。

グダグタいわずに、年金情報を取ってみた(既にグダグタ言いまくっているが)。
取ってみたんだが・・・なかなか帰ってこない。
待てど暮らせど帰ってこない。
確か、22時以降の深夜にアクセスしたんだと思うが、年金サーバ(そんなのあるのか?)がシステム停止中なんだろうか(夜間だしね!)。そう思って、待ってられないのでログアウトした。

そうして・・・再び、忘れた。

明けて翌日。
朝から年金のことなんか思いもよらない。きれいさっぱり忘れて仕事に出る。

そして、15時頃。スマホがブルッた。
何?と見ると、こうある。

マイナポータルにわたしの情報の新しい確認結果が届きました

思い出した。年金情報を取得していたんだった。
それにしても・・・今?
え?
15時間以上経過?
?????
なんだろう。「ロボットと話していると思ってたら中に人が入っていました」、という感じである。それとも、年金サーバを立ち上げたのが15時とか? まさかね。確かに「数日かかることがあります」とは書いてあったけども。約束した時間通りかどうかということよりも、なんでこんなにかかるのかがわからない。私の取得依頼を、どっかの誰かがチェックしてるの? ホンマに人がチェックしてるの? だとして、それはセキュリティのため? 機械がチェックするより、人がチェックする方が確かだとでも? 全ては私の妄想かもしれないけど、それならなんでこんなに時間がかかるのか、どうしてもわからないわけで。誰か、教えてくれまいか。

それはともかく、年金情報と言えば、年金定期便というのがたまにやってくる。その定期便とやらには、確か年金の受給予想額なんかも記載されていたように思うが、マイナポータルから取得した情報にそれは含まれていない。既に年金受給者であれば今どれくらい受け取っているのかがわかるみたいだが、将来に受け取る年金の額については記載されていなかった。あくまで、これまで年金を支払った期間しかわからなかったのである。これまで支払った金額もわからない。

年金定期便で通知している情報を全部マイナポータルから確認できるようにして、年金定期便はやめてしまえばどうか。全部廃止に抵抗があれば、個々人で選択でもいいけど。年金定期便を送る郵送料だけでも何億円かかるでしょう。更に人件費を考えればもっとかかるよね。それやめて、年金支給に回したらどうよ。というのは、素人考えか。


おしまい

これで、私のマイナポータルの旅は終わりである。

私は、スマホのアプリ「マイナポータル」からアクセスしている。この「マイナポータル」でマイナンバーカードを読み取ってアクセスしているんだが、マイナンバーカード読み取り後はブラウザが立ち上がり、ブラウザでマイナポータルにアクセスするんである。アプリ「マイナポータル」と、サイト「マイナポータル」はいったいどんなやり取りをしてるんだろう。それはそれで気になるんだが・・・調べるのも面倒だ。ましてやスマホで、なんて。

ふと思い立って、ストアで「WireShark」を検索してみると・・・Android版があるのか! ホンマに、もう、最近のスマホって。ダウンロードしちゃったじゃないよ。


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