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2020年から、英語に関する連載書籍でずっとお世話になっている出版社アルクさん。今年の4月に『キクタン中国語』の【入門編】【初級編】が全面改訂したそうで、私にも1冊ずつ本をくださいました。(注:本はご厚意で無料でいただいておりますが、同社からPRの依頼はなく、個人的にキクタンに思い入れがあるので勝手に書いてます・・・。)

英語やその他の外国語を勉強している方であれば、一度は聞いたことのある『キクタン』シリーズ。リズムに乗って英単語を覚えられちゃうあれです。私は、『キクタン』で英語がめちゃくちゃできるようになったので、中国語もペラペラになる日が近いかも、なんて勝手に盛り上がっているところだったりします。

[1] 英語と私

出版社アルクのWebメディア、ENGLISH JOURNAL ONLINEで6つの連載、EJ新書で書籍も出していただいている私なので、さぞかし英語ができるのでしょう!と思われているのですが、私の専門はシングリッシュです。

海外留学の経験はなく、高校時代に2週間くらいニュージーランドにホームステイした程度です。大学で英語を専攻したどころか、研究したのは歌舞伎と文楽。シンガポールで仕事をするまでは、「英語、どこ?」という感じの経歴で生きていました。

親戚がアメリカ国籍の方と結婚したので、もともと英語への抵抗はありませんでしたが、その親戚もアメリカに住んでいたから、英語で話すということもさほどなく、中学高校の授業で習ったり、英会話学校に通ったりしていた程度です。

でも、中学くらいから洋画や洋楽にハマっていて、「訳や字幕、吹き替えがなくても英語がわかったらいいな〜」とは思っていました。


[2] キクタンとギャルと私

あれは高校生の頃。私はとあるギャルの子とすごく仲がよかったんです。

一緒に勉強することはほとんどなくて、いつも遊んでばかりの私たちだったのですが、なぜか突然そのギャルの子にキクタン英語をおすすめされたんですよね。

「キクタンのチャンツ*、まじハマる笑笑笑」

みたいな。

*チャンツとは「英語→日本語→英語」を音楽に乗せて読み上げているもの

チャンツってなに?と思ったけど、友達、しかもギャルが言うなら間違いないと思い、「私も買うー!!!」みたいな軽いノリで、とりあえず一冊買ったように思います。あ、ちなみに、私はギャルではなかったです。

ふだん勉強の話はしない私たちでしたが、そのギャルがなぜか突然『キクタン』を手に入れたので、私もしっかり装備。箸が転がるだけでもおもしろい女子高生でしたから、日常会話すべてをチャンツ風にしておしゃべりするのにハマったりして、毎日大爆笑。そして、時は経ち、ギャルの友達は『キクタン』に飽きました(笑)アルクの皆さん、ごめん。

しかし、今思えば、昔からオタク気質だった私は、一回ハマるとことんやりたいので、Basic→Advanced→Superと着々と難易度をあげて、Superは本当にボロボロになるまで勉強しました。


[3]シンガポールと私

学校を卒業し、社会に出て、紆余曲折あった私。お酒がたくさん飲めることくらいしか取り柄がなかったものの、「英語できるみたいだし!」と、仕事の関係でシンガポールに駐在することになりました。

留学経験もない私が、突然仕事で英語を使うなんて・・・。

最初は本当に本当に辛くて、ENGLISH JOURNAL ONLINEの記事にも書いたのですが、シングリッシュを習得するまでは地獄のような毎日でした。

『キクタン』のチャンツで聞いていた英語の発音とシングリッシュがぜんぜん違うので、リスニングがまったくできなかったのです。

でも、シングリッシュの独特な発音が聞き取れるようになると、ビジネスで使う難しい言葉や、専門用語などを聞いたとしても、あの『キクタン』のチャンツのリズムに乗って日本語が出てくるんですよね〜!不思議!ギャルの友達、キクタンをおすすめしてくれてまじでありがとう!

7年間シンガポールで過ごす中で、何度も同じ英単語が出てくると、その英単語を英語のまま理解できるようになっていって、いい意味で『キクタン』のチャンツは思い出さなくなっていきました

勉強したことを実践して、ついに身についたのかなと思うと感慨深いです。

とはいえ、英語とシングリッシュは攻略したものの、シンガポールは中華系の方が多いので、中国語(北京語・福建語・広東語ほか)で会話されてしまうと私は蚊帳の外だったのです。

[4]中国語と私

蚊帳の外であることに耐えられなかった私は、シンガポールで独学、というよりも行き当たりばったりに、簡単な北京語と福建語(悪口系)と広東語を覚えました。発音が難しくて、話すのはあまりできませんでしたが、リスニングはだいぶできるようになったのです。

必要に迫られると人間、なんでもできる・・・。

シンガポールにいたおかげで、英語を話せない人たちの中に放り込まれても、とりあえず生きていけるくらいには成長しました。

ところが、新型コロナウイルスの影響で、昨年日本に戻ることになった私。日常生活に中国語がなさすぎて、すっかり忘れてしまったんです。

せっかく中国語わかるようになったのに、もったいない!

ただ、それだけの気持ちで、中国語を勉強しようと思ったのですが、いざ独学で勉強しようと思うとどこから始めればいいのかわからない。

というわけで、今回、アルクの方から『キクタン中国語』【入門編】をいただく前に、実は改訂前のやつを買っていたんですね。高校生のときのように、『キクタン』を聞きまくれば、どうにかなる!という謎の確信を抱いていました。

でも、忙しいのを言い訳に、途中で聞くのをやめてしまっていました・・・。(意味無)

英語はギャルの友達から『キクタン』をおすすめされ、中国語版は連載のご縁でアルクの編集部からタダでもらい、振り返ってみると、どうやら誰かがきっかけで勉強するのが得意な私。

今回、本当にありがたいご縁をいただいたので、これからはトリリンガルを目指して中国語を「聞いて」勉強したいと思います!

そして、平尾アウリ老师のマンガ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』の繁体字版『神推偶像登上武道館我就死而無憾』を辞書を引かずに読めるようになります!

[5] 最後に

高校時代にハマったものに、大人になってからまためぐり合うなんて、すごいことだなあと感じています。昔はCDで聞いていた『キクタン』も、今ではboocoというアプリで、スマホさえあればいつでもどこでも聞けるようになっている・・・。便利な世の中ですね。

ちなみに、私に最初に『キクタン』をおすすめしてくれたギャルの子とは、特に何があったわけでもないのですが高校卒業後には疎遠になってしまって、10年以上連絡を取っていなくて・・・。今も元気に暮らしていてくれたらいいなと願うばかりです。もし、ギャルの子と、いつかまた会う日がきたら、思い出話に花を咲かせ、『キクタン』のチャンツの話もするのかな。・・・しないか。


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