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1ページに満たない映画感想<2014年②〜この人ありきの映画編〜>

この人が出てるから見た、もしくはこの人の存在によって成り立っていると思う映画です。


小さいおうち(2014年/山田洋次)

<松たか子> 「奥様」の貫禄
戦争が迫る昭和初期の時代に、ある家庭で起きた密かな事件を描いた良作。
女中奉公をするタキという女性の回想の中で物語が進んでいくので、昭和と現在で時間軸が行ったり来たりします。そのため話がブツ切りになるような感じがあり、集中していないと感情が追いつかない可能性が…。
奉公先の奥様である時子(松たか子)と関係を持ってしまう板倉役には、吉岡秀隆。良かったけどさすがに20代設定は厳しいかな(笑)
そして何といっても松たか子は圧巻でした。良き妻であり、良き母でありながら、どうしようもなく板倉に惹かれてしまう。だんだんその気持ちを隠せなくなっていく様子が切なくもあり、しかし「奥様」としての貫禄を損なうこともない。1人の女性を様々な角度から表現している。恐るべし、松たか子。

☆2014年1月27日鑑賞



猫侍(2014年/山口義高)

<北村一輝> 猫を抱く顔の濃い侍
北村一輝の印象が、トリック劇場版でのオカマ役と、テルマエロマエのプレイボーイ役と、海物語のCMでごちゃ混ぜになっている状態で見ました。カオス!

連続ドラマからのまさかの映画化。落ちぶれた侍が、猫と一緒にぶらぶらしているだけなのですが、もしかしたら癒し系なのかもしれません。
どうしてもB級感を拭うことはできなかったけど、私は映画としての完成度を求めていたわけではなく、北村と猫を見にきたので満足です。渋い顔と低い声と仏頂面で、猫に向かって「萌え〜」と言うのが癖になります。
※戸次重幸と津田寛治が出ているのが、時代劇の脇固めとしては最高ですね。

☆2014年4月3日鑑賞



テルマエロマエⅡ(2014年/竹内英樹)

<阿部寛> もうローマ人でいいよ
一応見ました。既視感で終わるかと思ったけど、やっぱりそれなりに面白かったです。今回はローマ帝国の存続とかが関わってきたので、内容的には展開があって映画としてのスケールはありました。
とりあえず阿部寛ありきでしょう、これは。他にできる人いる?外国人の俳優さん使うのも手だとは思うけど、そこをあえて阿部寛にしたキャスティングが、この映画の成功の理由だったのかも。某ドラえもんみたいにジャン・レノとか出てきたら面白いけどね。

☆2014年5月18日鑑賞



柘榴坂の仇討(2014年/若松節朗)

<中村吉右衛門> 実は裏の主人公
全体的にとても良かったです。ただ、主人公・志村金吾という武士(中井貴一)の妻役の広末涼子がちょっと違ったかなあ〜。もっと日本顔の人の方が雰囲気出たんじゃないかなと。あと久石譲の音楽が素晴らしすぎて、逆に音楽だけ目立ちすぎているように感じるシーンもありました。
井伊直弼役の中村吉右衛門がやはり良い。出演シーンは少ないながらも、井伊直弼がどのような人物かを印象付けていて、金吾がなぜ彼を慕っていたか、なぜ何年も仇討を忘れることができなかったかを、存在で物語っています。表情やセリフではなく、中村吉右衛門というその人の大きさが、そのまま役にも滲み出ているように感じました。

さすが裃が似合う

井伊直弼と金吾の関係を通して、「ひたむきに生きる」という日本人らしい趣を感じました。言葉に出さなくても伝わる。ただ、信じて生きる。そういう日本人らしさを伝えてくれる映画だと思います。

☆2014年9月22日鑑賞



幼獣マメシバ 望郷篇(2014年/亀井亨)

<佐藤二朗> まんま二朗さん
ドラマの映画化、その続編とのこと。初めて見ました。二朗さん強烈キャラすぎてびっくりでした。そして豆柴のかわいさである。ここに関してはもう言葉で説明できないので諦めます。
内容的には意外としっかりしていて(期待値が低すぎたのかもしれない)、思ったよりも楽しめました。
※EDの盛岡冷麺のインパクト強すぎて全部持って行かれそうだった危ない。

☆2014年9月29日鑑賞



美女と野獣(2014年/クリストフ・ガンズ)

<レア・セドゥ> 美しいプリンセス
ただただ美しいレア・セドゥを見たいだけでした。そこに関しては満足です!ドレスのお召替えもたくさんあり、目が元気になりました(笑)

お美しい…

結局ストーリーが何だかしっくりこなくて、、ディズニー版と少し違っていた気がします。
王子が野獣の姿になった理由が「鹿を狩ったから」ということらしいですが、もう自己責任なのでしょうがないですよね…?(よく理解できず)
そして王子役のヴァンサン・カッセル。野獣から人間に戻った時の、あの変わらない野獣感…。「魔法にかけられて」(2008年/ケビン・リマ)のジェームズ・マースデンの王子役が好きだったのですが、そういう「若さゆえの」的な要素が必要な気がするんですよね〜。残念ながらちょっと違ったかな。
フランス版ということで、やはり”癖あり”な映画でした。

☆2014年11月14日鑑賞


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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