映画感想#27 「グランド・ブダペスト・ホテル」(2014年)
原題 The Grand Budapest Hotel
監督・脚本 ウェス・アンダーソン
出演 レイフ・ファインズ、F・マーレイ・エイブラハム、マチュー・アマルリック、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラム 他
2014年 アメリカ 100分
ウェス・アンダーソンというブランド
この作り込まれた独特の世界観。衣装から文字のデザインまで全てが、ウェス・アンダーソンの世界を構成する部品として機能しています。
(衣装の一部はFENDIとコラボしているそうです!)
今回の舞台は、架空の国ズブロフカ共和国。ブダペストホテルとズバリ言ってしまっているのに、ハンガリーではないんですね。
東ヨーロッパらしい退廃的で薄暗い雰囲気に、豪華なブダペストホテルの佇まいが映えていて素敵でした。
本作も例に漏れず群像劇なのですが、特にレイフ・ファインズはやっぱりすごかった!彼が演じているのは、ブダペストホテルのコンシェルジュであるグスタヴ・H。レイフ・ファインズの醸し出す上品さと”ただ者じゃない"感じ。名コンシェルジュとの評判の通り、上顧客への接待もさすがもので、新人ロビー・ボーイのゼロも彼の下で成長していきます。
名優がこぞって何人も出ていて、本当に見ていて楽しめるし、豪華ですよね。
正直、ストーリーとかはもう、何でも良いんだと思う。
もちろん本作はストーリーも楽しめるものではあったけど、「ここにこの俳優さん!」という楽しみ方ができる、贅沢な映画だと思います。
”ウェス・アンダーソン映画”というブランド品なので、究極はストーリーは何であれ、彼にしかできない世界観を感じることができれば、それだけで成り立ってしまう、もはや最強の映画監督なのかもしれない。
☆観賞日 2014年6月26日
投稿に際しての余談 〜推しの共演に感謝〜
・好きな俳優さんたちがこぞって出演しているのですが、特に好きなのがマチュー・アマルリックとウィレム・デフォー。この2人が共演しているなんて…推しが交流するって素晴らしくないですか?ちなみに、ウィレムがマチューを殺害するのですが、それですらちょっと嬉しい(笑)。
※マチューと一緒に働いているメイドさんがレア・セドゥなのも贅沢!
「永遠の門 ゴッホの見た未来」(2018年/ジュリアン・シュナーベル)でも共演していて嬉しかったですね〜。しかもマッツ・ミケルセンも出てるとか神だ・・・。
・ハーヴェイ・カイテルについても少し。個人的に一番好きな映画の一つが「Smoke」(1995年/ウェイン・ワン)という映画でして、そこに出ているハーヴェイ・カイテルが最高なんですよね〜。この「グランド・ブダペスト・ホテル」では、監獄にいるハードなスキンヘッドオヤジ(ちょい役)でしたが、「Smoke」では主役なので、がっつりハーヴェイの魅力を堪能できるのです。
来年1月、彼が主演する「レザボア・ドッグス」(1991年/クエンティン・タランティーノ)も、デジタルリマスター版でリバイバル上映されるらしいです!映画館で見れるのが楽しみ!!
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
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