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映画感想#36 「ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して」(2013年)

原題 Jimmy P. Psychotherapy of a Plains Indian
監督 アルノー・デプレシャン
脚本 アルノー・デプレシャン、ケント・ジョーンズ、ジュリー・ペール
出演 ベニチオ・デル・トロ、マチュー・アマルリック、ジーナ・マッキー、ラリー・パイン、ジョセフ・クロス 他
2013年 フランス 117分


テーマは夢分析:2人の男の静かな交流

北米の原住民ブラックフット族のジミーと、精神分析医のジョルジュの交流を描いた温かい物語。
実在したジョルジュ・ドゥヴルーという精神分析医の著作「夢の分析:或る平原インディアンの精神治療記録」が原案となっているようです。こちらがそのまま原題(Jimmy P. Psychotherapy of a Plains Indian)にもなっています。

とても素晴らしい作品でした。
奇妙な夢に苦しむジミーの治療が目的ではあるけれど、彼の過去や生い立ちを探りながら静かに対話をすることで、2人が近づいていくように見えました。「友情」といってしまってはチープに感じてしまうような、心と心で深く理解しあえる関係性を築いたのだと思います。

ジョルジュは最初は医師としてジミーと話していたのが、段々と1人の人間として彼に向き合うようになっていきます。印象的だったのは、2人が一度も声を荒げることがなかったということ。とても静かに、互いに敬意を持って向き合っていました。

ジミーの夢を描く映像が面白い。夢って大体冷静に考えれば変なことばかりが起きるわけですが、そんなヘンテコな映像を、映画としてスクリーンでじっくり眺めることが、新鮮で面白かったです。夢分析、面白いテーマでした。

デルトロの野生的な存在感と神経質そうなマチューの繊細な演技が、互いに支え合っているようで、まさにこの2人の俳優ならでは。ナイスコンビでした。

☆鑑賞日 2015年1月27日


投稿に際しての余談〜過去に見た夢、覚えてますか?〜

夢って奇妙で面白いですよね。
私はこれまでに見た夢で今で、記憶に残っているものがいくつかあります。
まず体調が悪い時に見る夢です。家の中でかくれんぼをしているのですが、自分はいつも逃げる側で、押し入れに隠れています。そして鬼の姿は見たことがなく、たぶん人間ではない。まだ見つかったことはないのですが、この夢は大人になってから見なくなりました。
面白いものだと、水中で小さなイカたちと輪になって泳いでいるとか、草原の中で鹿がお辞儀をしてくれるとか、ハリー・ポッターに出てくるシリウスが席替えで隣の席になるとか(笑)
さてさて、これからはどんな楽しい夢が見られるのでしょうか・・・

ここまでお読みいただき、ありがとうございました


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