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夏の思い出

高校2年生の頃の思い出。

ある日の夏。
夕陽があまりにもキレイで、

「今から海へ、夕陽をみにいかない?」

ある男の子に片想いだった私は、
勇気を出してそんな電話をしていた。

海までは自転車で15分くらい?
高校が海の近くだった。

その日は学校が休みだった気がする。

いいよー
と返事をもらい、
浜辺で待ち合わせ。


今思うと、
ものすごい行動力…笑


程なくして、
その子も自転車で到着。

話題がそんなにあるわけでもなく、
ましてやクラスも違う。
何を話していたのだろう。

はじめは緊張して、
何も話せていなかったかもしれない。

それでも

海に沈んでく太陽は
キレイなキレイなオレンジ色をしていて、
それはそれはとても鮮やかで、
生き生きとしていて。

波の音と、その子と共に、
次第に海へと沈んでいく夕陽を、
ただボーっと眺めていた。

自然のおりなす
幻想的なその光景は、

言葉を交わさなくても
私とその子の緊張の糸を、
不思議と解いてくれていた気がする。


時が流れ、
あれから20年近く?笑

今でも夕陽を眺めると、
時々思い出す。

それぞれの道を行き、
今となっては
どこで何をしているのかさえ
もう分からない。

それでも、
いくつになっても色褪せない、
あの日の夏の思い出。


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