column マーケティング施策はいっぱい失敗しなさい

データの解析が昔よりも簡単になり、MA(マーケティングオートメーション)ツールが一般的になってから、なぜか「マーケター、マーケティングは万能」と思われることが多くなった気がします。

今まで数値化できなかったものができるようになり、データ解析をする人、施策を考える人、Webであればサイトの設計を考える人、コミュニケーションプランナー・・・・業務が細分化され、共通言語が数値になっているからかも知れません。

MAツールで言えば、メルマガを開封してくれた、クリックしてくれたなどの反応が見える化され、その行動によりさらにメールが自動で配信(シナリオメール)できるようになり、1対1(one to one)のコミュニケーションが簡単になったからかも知れません。その設計は人がしなくてはいけないので、簡単になったわけではないのですが、MAツールは魔法のツールだと勘違いされている方が多いようです。

ツールや数値に踊らされていては、以前記事でも書いた#7 こんなマーケターにはならないでに登場したポンコツマーケターになってしまいます。

ツールが便利になったということは、成功の理由や失敗の理由に素早く気づくことができるようになったに過ぎません。
わたしが事業主側と、外部アドバイザーの両面からマーケティングを行ってきて、高いツールを入れても失敗する企業はおおまかに2つに別れました。

1.数値上成功しそうな施策のみしかやらない。
2.社内を横断して動ける組織作りをしないため、各部署からの協力が得られない

わたしは若手マーケターには
「いっぱい仮説を立てて、いっぱい失敗しなさい。そしてフィールドワークを大切にしなさい。」
と伝えています。100発100中の施策なんてないんです。データを読む力をつけ、仮説を立てスピーディに実行していくことで、経験値が上がり、フィールドに出ることで数値以外のことに気がつけるようになるからと。

そして、経営者層には
「社内横断で動ける環境を作ってください。」
どうしても新しいツールは若手がアサインされがちなのですが、マーケティングは会社全体で取り組むものです。そのため、風通しの良い小さな会社の方が成功しやすく、中規模企業は社内調整に時間がかかり、気がついたら機を逃していたという事態になってしまうからです。

ツールが日々進化しているのだから、使う側の人間も変わっていかないといけないですね。

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