#11 マーケターに必要な○○力

当社はMAツールを導入するにあたり、外部のコンサルティングサービスを利用している。その理由は2つ。

1.圧倒的なリソース不足
社内でマーケティング経験がある人間はわたししかいないのだが、現在の業務はマーケティングだけでなく、得意先の企画営業、部のマネジメント、DXの推進と多岐に渡るため誰かに振ることもできない状況なのだ。

2.外部の意見に弱い社風
歴史のある企業だから、勤続年数が長い社員が多くぽっと出の、デジタル業界専門に渡り歩いてきた中途社員の意見はなかなか耳を傾けてくれない。しかし、外部のビックネームの意見であれば同じことでも別物のようにすんなりと受け入れてくれる。コンサルティング会社を選ぶにあたり私はここを重要視した。

しかし、外部のコンサルを入れていても、コンテンツを企画したり作るのは社内だ。そこで、柏木くんに次なるミッションを与える。

わたし「柏木さぁ、今コンテンツが圧倒的に少ないからホワイトペーパーを定期的にアップして欲しいんだよね」

柏木くん「承知しました！内容は自分が客先で提案した外部ベンダーの作った企画書とかでいいでしょうか？」

わたし「うちって自社サービスないんだっけ？つか、その企画書って誰が欲しいの？」

柏木くん「えっと・・・」

また、考えなしに発言してしまったことに気がついた様子の柏木くん。頑張れー考えろーー。

柏木くん「メインの商材は販促物の制作ですが、うちの今推している自社サービスはバーチャルコンテンツですね。」

私「そうだよね。しかも、うちのバーチャルコンテンツは最近テレビにも取り上げられたし、メルマガでも反応がいい。サイトにも自然検索で来るくらいだからニーズもあるよね。」

柏木くん「確かに。」

私「じゃ、そのバーチャルコンテンツにしてみようか。」

柏木くん「申し訳ございません。私、バーチャルコンテンツについては不勉強でして、ホワイトペーパーを作れる気がしません。」

私「そっか。じゃ、どうしようかなー」

柏木くん「なので、今まで作った企画書でしたら顧客名がわからないようしてすぐにアップできるかと。」

私「君はこれからマーケターになるんだよね？（一応）選抜メンバーとしてこの部署に配属になったわけだから、自社のサービスを購入してもらえる仕組みを考えなきゃいけないの。だから、会社の色んな部署や人を巻き込む動きを意識しようよ。」

マーケターに必要な力、それはコミュニケーション能力と巻き込み力だ。マーケターひとりでは何も達成することはできない。営業からリアルなニーズを聞き出したり、開発者から情報もらってニーズとマッチする表現方法を考えたり、デザイナーに伝わるデザインを出してもらったりと仲間が多ければ多いほど良いコンテンツが作れる。良いコンテンツがたくさん提供できれば、人も集まり、データもたまる。これをずっと繰り返さなくてはいけない。

自分一人で出来ること（しかも1クライアントしか知らないという経験値）を、こねくり回して机の前だけで作ったホワイトペーパーをダウンロードしたい人がどれだけいるだろうか。

私「柏木。何度も言っているけど、パソコンの前に座って、データを見て指示出ししているのはマーケターでなくて、オペレーターだよ。」