私は白を告げられない。
sumikaの『坂道、白を告げて』という曲を聴いて思い出すことが2つある。
1つは受験期。
私の受験期は、sumikaと共にあった。
塾の行き帰り、私は擦り切れるくらいsumikaの音楽を聴いた。勉強に疲弊した時、成績が思うように伸びなくて苦しい時、受験直前闘争心に燃えている時、何時でも私の傍に居てくれたのはsumikaの音楽だった。
中でも当時狂う程聴いていた『坂道、白を告げて』を聴くと思い出す。当時の英語の先生は頻繁に、「暗記をする時は何かと結び付けて覚えると身につきやすい」と言っていたが、日々の記憶や思い出も何かと結び付いて生まれているものなのだと、今になって強く感じる。
もう1つは好きな人のこと。
sumikaの楽曲の中でも何故恋愛ソングである『坂道、白を告げて』を狂うように聴いていたのかというと、当時からずっと好きな人がいるからだ。
好きな人もまた、受験期の頃から今に至ってずっと私の日常ストーリーの登場人物である。高校2年生の冬に一目惚れして、3年以上ずっと片想いしている憧れの人。そして、未だ私の勇気が足りず、1ミリも白を告げられそうな気配がない人。
でも、3年間片想いしているということは諦めの選択肢は無く、頑固な私だからこそ想いを伝えなければ自分の中での踏ん切りが付かないのだと思う。
今年はそんなこともあって『恋愛』を抱負に加えてみた次第である。
sumikaの曲を聴くと、いつでも必ずその人を思い出す。
記憶の鍵は結び付きだ。
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