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「ドラマ教育」、やってます。

< タイショウ、ヤッテルカイ?
< ヘイ、ラッシャイ!

 まだまだ一般的ではない「ドラマ教育」というジャンル。
演劇教育や表現教育とも呼称される…というか領域がかぶるのですが、すごくおおざっぱに言うと「演劇的手法を用いた学習活動」のことです。
 
 「ドラマ教育、演劇教育というジャンルをやってて…」と話すと、以下のようなことはよく聞かれます。
・演技力を高める?
・大きな声を出せるようにする?
・笑い方の訓練や、涙を流す練習をする?
 …こういう、俳優養成的なことはしません。

 ドラマ教育の目的は、何らかの学びを達成することです。演劇はそのためのツールとして活用されます。学校であれば、国数社理などの授業を魅力的に。博物館などであれば、展示品を魅力的に。
 さらに、上演を目的とせず、想像・表現・対話・協働といった演劇の創作過程にある体験に重心をおいた「ドラマ」と呼ばれる活動を核にしているのも特徴です。
 
 コミュニケーション能力、自己肯定感、創造性、探求心、共感性など「非認知能力」の育成に役立つとも言われています。

◆台本なし!観客なし!即興でつくる参加型の演劇

 演劇と言えば、ステージがあって、俳優がいて、観客がいて……宝塚や劇団四季、歌舞伎をイメージする人もいるでしょうか。
 
 こういった、観客が劇場で観るための演劇の枠組みの外に「応用演劇」という演劇形態があります。
 
 応用演劇という呼称は、「演劇」そのもの以外の目的を持って行われる演劇活動の総称。
・主に学校での教科教育の中で行われる「DIE」
・博物館の学びを深める「ミュージアム・シアター」
・精神的なケアに用いられる「ドラマ・セラピー」
…など、たくさんの活動があり、定義が難しいですが、プログラムの参加者ひとりひとりが主役となる活動であることは共通の特徴であるようです。
 
 私が現在実践している活動「ドラマ教育」は、この形態の一分野に当たります。

◆「ドラマ教育」ができること

 子ども時代に「こんな勉強、いつ使うんだよー!」というセリフを口にしたことがある人は多いはず。ドラマ教育は、演劇という「If…」の世界の中で、学びを「腑に落ちる」体験に変えることを目指します。
 
 例えば物語のキャラクターや歴史上の人物に「なってみる」、想像の中で座学で得た知識を使う状況を「やってみる」、といった活動を通して、学びを身体化。
 
★これまでこんな活動をしてきました★
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 活動には、観察する・想像する・演じる・話し合う・協力する・表現する・創造する…といった演劇を創る過程にある様々な要素が使われます。「シアターゲーム」と呼ばれる、演劇的な手法をゲーム化したものも。
 参加者全員が演じ手になりますから、観客はいませんし、即興表現が中心なので、台本も練習もありません。上演を目的とせず、その場限りの表現活動になりますから、上手い/下手も関係なし!です。

◆地域に・社会に「ドラマ」を創る

 映画やアニメを想像してみてください。歴史、家族、仕事、恋愛、民話、災害、人生……たくさんの題材が。世界で一度も題材になったことがないものを探すのは相当難しいのでは。ということは、そもそも演劇であるドラマ教育でも、様々なことが題材にできるはず!
 
 そんな感じで、ドラマ教育、やってます。
 
 「学び」を遊びやアートに変えて、暮らしや人生を楽しくする試みです。お近くにお住まいの方、機会がありましたら一緒に「ドラマ」で遊びましょう!

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