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人生はつづく

これを書いているのは大晦日、名古屋に帰る新幹線の中です。今年の春頃からラジオの仕事のために東京と名古屋を往復する生活が始まって、数えてみれば今年はなんと83回も新幹線に乗ったのだった。新幹線に揺られているあいだだけでも、片道約90分として、おおよそ125時間を移動の時間に使っている計算になるので、なんとも果てしない気持ちになるというか、殊更毎日を、一瞬一瞬を大切に生きなくては、という気持ちにならざるを得ないけれど、実際のところはそうもいかず、最近毎日とても眠い。

こんなにも年末を感じていない年末も初めてだけど、昨日部屋の大掃除をして、夜お酒を飲みながらテレビを見ていたら、ちょっとだけ年の瀬気分になった。そうしているあいだに今年も終わります。また何もなかったように新しい年は始まるし、人生は続くし、結局のところは日常の連続でしかないとも言えるけど、悲しくてしんどい人も幸せで仕方のない人も年が明ければ一応はみな平等に首根っこ掴まれて前を向かざるを得ないこの感じ、悪くないよね。

思い返せば、悲しくてしんどかった2022年。仕事も上手くいかず、恋人とも別れ(あとはグラスとかトイレとか家のものが次々と壊れ)、何か環境を変えたいと、生まれ育った愛知県から東京へ引越すことだけを決めたものの、音楽の仕事の収入だけでは心許なく、引越し資金のために去年の今頃は惣菜屋さんで年末年始の早朝短期アルバイトをしていた。寒くて油臭くて、もうこんな年末年始は二度とごめんだ、と思っていた。
そして今年の春から東京での生活が始まったかと思えば、どういうわけか上京した翌週からラジオ収録のために東京と名古屋を毎週往復する生活が始まって、関わってくれる人の数もうんと増え、何もかもが一年前には想像できなかった、そんな一年だった。
来年は、いま決まっている予定を見るだけでも、またいろいろ大変な年になりそうです。やりたいことも沢山あるし、きっとまた新しい出会いもあることでしょう。一年後、またこうして清々しい気持ちでいられますように。
みなさまどうぞ良いお年を。

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