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東京の気怠い夏の夜に思うこと



空を見ることが好きでよくしてるんだけど、なぜか今日は沁みた。


仕事後に近くのオフィスラウンジで転職準備をし、帰宅の途についた20時。
飲み屋さんからは大きな笑い声、
歩く人はまばらで、飲み終わりで緩んだ顔の人か、残業終わりで疲れた顔の人。


この仕事を辞めよう。と思って転職活動を開始。
職務経歴書を書き始めるも、
ああ私はこの長い間何をしてきたんだろう、
強がって偉そうにしてるけど私って本当は何もないな、
と、落ち込むばかりの日々。



ふと空を見たら、なんだか初心を思い出して、なんとも言えない気持ちになった。

私はこの東京の夜の空が好きだ。



地方出身の私は、小さい頃から、東京好きなお父さんに連れられてよく家族旅行に来ていた。
自分の住む町の吸い込まれそうで怖いくらい真っ暗な空とは違う、
うすら明るくてビルがひしめいて雑多な感じの東京の空が子供ながらに刺激的で好きだった。

空気もそう。
このもわっとする夏の東京の夜がなぜか好き。

(もちろん、地元の澄んだ空気も空も降るような星も今となっては価値がわかったし大好きで大切なのだけど。)




空を見ることが好きでよくしてるんだけど、なぜか今日は沁みた。
自分のいまの状況もあるからだろうか。

私だってよく頑張ってんな、
東京の街で一人で、負けずに休まずによくやってんな、って。

もちろんもっともっと頑張ってる人戦ってる人結果を出してる人はいるのだけど、そんなの今日は比べることでもないのだ。


この空が好きで、東京で生活して働くことが憧れで自分にとっては当たり前で、
なんとかそれを実現して続けて。

続けてきたけど、この先どこに行きたいのかわかんなくなっちゃった。
東京が好きでそこにいることに価値を感じてたけど、それが本当にそうなのか、価値観が変わってきた。


もっともっと身近な人の繋がりや身近な場所での暮らしを大切にできたら素敵だな。


いま住んでいる郊外の地域、それか地元や地方に密接した暮らしと仕事なんてのが、今心地よくて興味があることだ。


でもそれが叶ったら、この空はあんまり見れなくなるのかなと思ったら、ちょっと寂しくなった。




iriを聴きながら 夏の夜のひとりごと

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