シェアハウスインタビュー vol.6 みひちゃん

私は今、約140人規模のシェアハウスに住んでいます。
そこには様々な経歴、面白いキャラクター、素敵な価値観のひとたちがぎゅっと揃っています。
せっかくだから、この家に住んでいる間にいろいろなひとのお話を聴いてみたい！とはじめた企画です◎
第6回は、みひちゃんにお話をお伺いしました。

＜それでは、まず自己紹介をお願いします！＞
初めまして、みひです！
生まれも育ちもずーっと神奈川で、いきものがかりと同じ厚木市出身です。

ちょうど今なんでもやってみようキャンペーン中で、趣味はあげたらキリがないくらいあるかな（笑）
例えば、最近バスケットボールを買った！
理由は、バスケはもちろん運動をこれまであんまりやったことがなくて、チャレンジしたいなって思ったから。空気入れも買ったんだけどサイズが合わなくて、まだボールがべこべこだからちゃんと空気が入ったら一緒にバスケしましょう〜！
あとはシェアハウスのスタジオでダンスを踊ったりもしているよ。

親が植物好きだった影響で私も小さい頃から植物が好きで、子供の頃は親が育てた植物を小学校に勝手に持っていって飾ってた（笑）
今も部屋やお店で30種類ぐらい育てていて、近くの部屋の友達と「どう？最近植物元気？今は何が流行っているの？」みたいな会話をするのが楽しい！

あと、陶芸教室にも1年くらい前から通っている。
グラスやお皿、お猪口とかを作っているんだけど、焼くのが好きなだけだから完成したものはすぐに人にあげちゃって、手元には一枚もない！
そろそろ実家のお皿や食器が全部私が作ったものになりそうだな。
小説とかも読むんだけど、最近面白かったのが「ケーキの切れない非行少年たち」っていう本。著者が児童精神科医で、少年院に入っている非行少年達の実態について書かれている本なのね。
よく殺人事件のニュースとかで「こんなことやるなんて、人間じゃない、頭がおかしい」みたいに言う人いるでしょ。もう、全く理解できないって様子で、突っぱねるんだよね。
でもそうじゃなくて、そういう事件が起きるのにはちゃんと原因と理由があるんだよっていう本。オススメです。

…っていう感じで真面目ぶってるけど、普段はお酒飲んで、ひたすらに騒いでます（笑）
もうめっちゃ緊張してるよ〜！！飲んできたのに！！（笑）

<今は色々なことをやっているんだね〜！！素敵だね！緊張しないでいつものみひちゃんで是非お話きかせて！笑
お仕事は何をしているの？>
仕事は、エステティシャンをしている！
サロンを、いくつも掛け持ちしていたんだけど その内の一つを買い取って
フランチャイズ契約を結んで今年の8月1日にオーナーになりました！
下北沢で、脱毛とフェイシャルエステと、リラクゼーション(マッサージ)をやっているのでぜひ来てください♡
これは宣伝ね（笑）

でも、エステティシャンになろうと思ったきっかけは、みんなみたいにキラキラしてるものじゃない。本当はエステティシャンになりたかったわけではないんだよね。
もともと医療系の学校を出ていて、看護師か介護士になろうと思ってた。
それなのにどうして今の仕事を選んだかというと、ちょっと家庭環境が複雑で。家族構成を話すと、母親が71歳なんだよね。私とは45歳離れていて、もう立派なおばあちゃん。そして長男の子供の子供が今年産まれる予定だから、ひ孫がいることになる（笑）
あとは父親と最重度の糖尿病で透析を受けている長男、行方不明の次男、亡くなった三男。以上（笑）
っていう感じだから、母親の介護費とか長男の入院費とか、何かあった時にポンと出せる蓄えを持っておきたかったのね。

だから、大分博打的だけど、普通の会社員をやるより稼げて、かつ自分の体ひとつで、自分ひとりで完結できる仕事が良いなって思った。
その時ちょうどタイのスクールでインストラクターの資格をとったのもあって、思いついたのがエステだった。
それが22歳の時だったんだけど、同時に将来自分のお店を持とう！っていう決意もしたんだよね。

<そうだったんだね、話してくれてありがとう。
今このタイミングで独立しようって思ったのは何かきっかけがあったの？>
今まで、父親に否定されて生きてきて、「お前はなにも出来ない」っていう言葉の呪いをかけられていたんだよね。
ずーっとそう言われ続けていたからそれが染み込んでいて、自己肯定感がゼロを通り越してマイナスだった。

自分は人間じゃなくて人間を装った何かだと思っていたし、人間だとしても前世はとんでもない何かで、人間をやるのは初めてなんだと思いこんでいた。
でもこれは、今でもたまにそう思うかな（笑）
それぐらい、今まで本当に何も出来ないと思っていた。

それが、ここに引っ越してきてから今まで出来ないと思っていたことが出来るようになったんだよね。
ずっと言葉の呪いをかけられてきたけど、今ならお店出すのも出来るんじゃないかなあと思った。
お客さんもついていたし、実績もあったし、なにより自信があったんだよね。

それに、エステは入った施術分の半分しかもらえない。だから、数をたくさん入らないと稼げなかった。
それだったら一人でやった方が良いかなと思った。
あとは、シンプルにタイミングが良かった。下北沢の店舗を閉店するってなって、たまたま話が回ってきたんだよね。
コロナもあったけど、完全に直感で今だ！って感じたから流れに乗った。
それにオーナーって、かっこいいでしょ。
手持ちのカードを増やしたかったんだよね。

＜直感を信じて行動してみたんだね！実際に独立してみてどう感じている？＞
仕事は楽しいよりしんどいことのほうが多いけど、でも結局、楽しいかな。
小規模なお店だけど、それでも思っていた500倍ぐらいやることが多くて大変で、特にオープンしたばかりの頃は人生ベスト3に入るぐらいしんどかった。
しんどいし大変だけど、でも、やってよかったとは思っている！
今まではお客さんの評価＝お店の評価なんだよね。
でも今は一人でやっているから、そのままそれがわたしの評価になる。
今もらっている評価がそんなに悪くないのもあって、やっぱり自分のお店を持ってよかったなって思うよ。

<想像の500倍！！具体的に何が一番大変だったの？>
全部自分ひとりで立ち上げを行ったことかな。
フランチャイズ契約ではあるんだけど、新店舗立ち上げのマニュアルがなかった。ただ毎月のロイヤリティを大元の社長に払うだけで、個人店の立ち上げと変わらなかったんだよね。
お店の名前もメニューも内装も、全部自分で決めていいよって言われた。
メニューや金額をどうするのかもだし、支払い方法も電子決済を導入するのかどうか、インターネットや電気、ガスの開通工事もしなくちゃいけないし、そういうことを全部ひとりで手探りでやるのが大変だったかな。

あとは、オープン時って変な人がいっぱいくるんだよね（笑）
下北沢だから本当に変わった人が多くて、「この店は何か憑いています」って言って除霊してくる人もいる（笑）
スピリチュアルな人もたくさんいて、毎日が楽しいよ。
「高尾山に行ったら狐に憑かれちゃったんですよね〜！」って言われたときは、そんなあるあるみたいに言われても困っちゃうって思った（笑）

こっちは普通にマッサージをしているだけなのに、なにこれってなることは多い。
「お姉さんの気功で元気になりました！」ってはちゃめちゃに元気になる人もいたりする。いや、そもそも気功のやり方知らないしって思うよね。

<変わったお客さんが多いんだね（笑）
どういうお店にしていきたい！みたいなものはある？>
コンセプトだよね、全然ない！（笑）正直、お店を作るのが初めてだったし、必死すぎて自分の思いを乗せる余裕はなかった(笑)
強いていうなら親しみやすいというか、お客さんにとって居心地がいいお店かな（笑）
どういうことかっていうと、お店を持つことはわたしにとって目標じゃなくてタスクのひとつだったから、それなりにおしゃれな雰囲気であればよかった。
でも、次の店舗からはいろいろとこだわりたいな。

脱毛とリラクゼーションを組み合わせようって考えたのも、もともと脱毛をやる気はなかったけど、今流行っているから。
それにリラクゼーションだけだと体もしんどいし、一人でやるのに限界があるかなって思った。
メンズを主流にしてはいるけど、脱毛業界は飽和状態じゃん。
だから、廃れたらそれはそれで新しいものをやっていこうかなって思ってる。
エステもリラクゼーションも、もっと身近にあればいいなとは思う。
その足掛かりとなる、きっかけのお店が私のお店だったらすごく嬉しい。
強いこだわりがあるっていうより、その時に合わせてやっていきたいかな。

それに、今のお店1店舗だけにするつもりはない。
来年にはもう1店舗もう1店舗って増やしていきたいと思っているから、今回のお店は試作品というか最初のチャレンジだと思ってるよ。

<お店を増やしていく構想があるんだね！格好良いなあ。シェアハウスにきて、独立して、最初に話してくれていた自己肯定感みたいなところは変わった？>
引っ越してきてだいぶマシになったかな。
今までの私は嫉妬と劣等感とコンプレックスの塊で、才能と努力が開花して輝いている人達が本当にダメで、そういう人を見ると寝込んじゃう。(笑)
一時期は音楽とかも一切聴けなかったぐらい酷かった。
実家にいたときは火を使う料理とかもさせてもらえなかったし、小学校の時から通学もずっと車で送り迎えで、一人で通学させてもらえなかった。
ずっとずっと成功体験がなかったんだよね。

でも、どうにかそういう自分と抗いたかった。
本当はいつだって楽しく生きていきたいからね。
それでシェアハウスに引っ越してきて、できないと思っていたことをやるようになってからは、あんまり人と自分を比べることはなくなったかな。
今の私は料理もするし、掃除もするし、ちゃんと仕事に行くし、自分のお店を持っている。
そういうみんなが当たり前にやっていることを出来ないと思っていたけど、やってみたら、あれ？案外出来るじゃん！ってことに気付いたんだよね。
それに気付いた今が一番自由で楽しい！

最近はようやく余裕が出てきて、人に癒しを提供するのは結構良いよねって思うようになった。
エステティシャン4年目にしてやっとね（笑）
疲れた顔で来た人が帰りに笑ってくれていると嬉しいし、ありがとうって喜んでもらえるのはとても嬉しい。
それに、マッサージって体だけじゃなくて心のケアも出来るんだよね。

「ありがとう」って帰って行った人がまた来てくれて、だんだん仲良くなれて、そういうのっていいなってほっこりするようになった。
そういう常連さんが、また別の人に紹介とかしてくれるのがありがたいな。
紹介してもその人にメリットはないはずなのに、そうやって応援してくれるのがすごい嬉しい。

<めちゃくちゃ素敵だね！これからどんな風になりたいとかはある？>
ある程度、余裕が出来たら自分のやりたいことをしたいなあ。
これからスタッフも増やして店舗を持てるだけ持って、
親の介護とかやらなきゃいけないことが全部終わったら、タイとか暑い国に移住したい！現地の子供達と植物に囲まれて過ごしたいな〜！

もう本当にやりたいことしかないよ！
今が一番、自由で楽しい。だからこれからやりたいことも、あげたらきりがないと思う。

＜なんにも縛りがなくて、なんでもしていいよって言われたら、何をやりたい？>
ええなんだろう、やりたいことはたくさんあるけど、海外放浪したいかな。
バックパッカーとかしたい！(笑)
見たことないものをたくさん見たいな。広い世界を感じたい。
いるかと泳いだり(笑)
アマゾンとかにしかいない珍しい鳥とか見たいな～
将来何かやりたい！って思ったときにできない理由を作らないために、今頑張っているのはあるかな。

＜海外放浪、いいね！
それでは話は変わって、シェアハウスに引っ越してきたのはどういう理由だったの？＞
当時から職場が下北沢だったんだけど、近くで一人暮らしをしてみたくて実家を出たんだよね。
最初は狛江にある系列のシェアハウスに住もうと思っていたの。そこは部屋の中にキッチンがあるから、最悪ラウンジにおりなくてもいいかなって（笑）
でもちょうど埋まっていて空きがなかったんだよね。
それで、こっちはシアタールームとかもあったし良いじゃんって思った。
最初は一人暮らしが良かったはずなのに、なんか決め手に欠けたんだよね。
下北沢や横浜でも探していたんだけど、最後は直感でここにした！
内覧に来たときはまだ完成していなくて、シアタールームとかぼこぼこだった（笑）まだまだ砂埃もやばかったし、本当に綺麗になるのか分かんなかったけど、いいなって思った。
それでオープニングの9月に引っ越してきたけど、ラウンジに初めておりてきたのは11月だった（笑）

＜そういう理由だったんだね！1年経ったけど、今はどう？＞
とっても楽しいよ！！わかるでしょ？（笑）
今が一番幸せ！っていっつも思ってる。
毎日本当に幸せ！

ここには、実家を出ていなかったら出会えなかった人たちがたくさんいるでしょ。だから、視界が開けた感じがするんだよね。
お店も持ったしコミュニティも広がったし、今までだったら絶対しなかったダンスや料理、お酒の勉強とかもしているし、みんなでわちゃわちゃはしゃぐのも楽しい！
地元の友達は保守的な人が多いから、だいたいみんなもう結婚をしていたり、子供がいるんだよね。
でもここは青春がずっと続いている感じがする！
面白い人がたくさんいるし、刺激を受けているよ。

それに、みんなすごく人が良いから、仕事のことを話すと心配してくれたり説教してくれたり、お店に来てくれたりお客さんを紹介したりしてくれる。
色々してくれて、あったかいなあって思う。

＜青春がずっと続いている感じ、わかるな〜！（笑）
シェアハウス住んでる間に何かやってみたいことある？＞
もうずっとパ（パーティー）してたい！！！
毎日パしたい！！！
あゆちゃんも一緒にお料理しようね！

今ちょっと社長と揉めていて年内にはフランチャイズ契約を解除して、完全な個人経営サロンにしようと思ってるところなので、みなさん応援よろしくお願いします！

＜パしよう！（笑）そして、応援してます！！
みひちゃん、緊張しながらもたくさんお話聞かせてくれてどうもありがとう！＞