見出し画像

生まれた翌日に手術となった娘 #11


お腹の中にいる子の先天性異常(食道閉鎖、十二指腸閉鎖、肛門閉鎖、脊椎異常)により臨月間近で切迫早産、緊急入院。
本当は助産院でゆったりと出産するはずだったのに。人生は思わぬ展開で気づきをくれる。

▼最初から読む▼

▼前回の記事▼


明日早速手術です

出産してすぐに小児科に連れられ検査を終えた娘。その説明を深夜に聴き終えた夫。出産前は十二指腸閉鎖の疑いのみだったので、そんなに緊急度高く命の危険はないとのことで生まれて身体が安定したら手術を行うとの説明だった。

しかし他にも奇形の合併がわかり、まずできることを早急にということで誕生日の翌日に全身麻酔の手術となった。

十二指腸閉鎖の根治手術と、食道閉鎖に伴う胃樓の増設。さらに腸の位置も通常ではなかったため調整する手術も最終的に加わった。

手術前に保育器に入った娘に2人で会いに行った。生まれたときと同じ、飄々としていて元気をもらったのは親のわたしたちの方だった。

わずか2500gにも満たない小さな身体でこれからお母さんもお父さんも経験したことのない全身麻酔の手術を受けるんだ。


頑張れ 待ってるよ

できることは、娘を、お医者さんを信じること。

まさかこんな気持ちを味わうことになるとは思っていなかった。自然と涙ぐむ夫を横に、わたしは意外としゃんとしていた。いや、産後まもない身体で思考と感情が正常に処理できていなかったのかもしれない。


信じる

信じる

信じる


このシンプルな思いに集中することが、産後のわたしにはとてもありがたかった。

手術は成功、次は3日後

5時間弱かかり、手術が終わり先生から説明を受ける。無事に繋がり、予後の経過をみるとのこと。

そしてさらに、次の食道閉鎖の手術を3日後に行うとのことでその説明を受ける。
十二指腸と異なり、肺や心臓が近い位置の手術であることや、閉鎖の距離によっては難易度の高い手術になるとの説明を受け、びびるわたしたち。

大切なことだとわかってはいるけれど、リスクの話をされるとやっぱり落ち込んだり怖くなったりする。

でもやっぱり

わたしたちにできることは


信じる

信じる

信じる

それだけだし、たったそれだけを本気でする。

術後の娘

たくさんの点滴やチューブ、人工呼吸器が加えられた娘の姿はぐったりしつつも、やっぱり神々しかった。

みるだけで、おでこに触れるだけで、確かな生命力を感じてほっとする。

よく頑張ったね

すごいね

ありがとう

ありがとう

大好きだよ


そんな思いでいっぱいになる。


そして24時間体制で側に入れない娘のために、医療処置が必要な娘のために看護をしてくれる看護師さん、お医者さんたちにもたくさんの感謝が溢れる。

親にしかできないこと
親だからやらなきゃいけないこと

生まれたら忙しい 大変だよ

ずっと妊娠中言われてきた。

でもわたしは

信じる

しかできない

むしろ

信じる

だけをさせてもらってる。


次回▷娘との暮らしが始まりました

応援と感謝の連鎖を広げていきましょう。意義のある資金に使わせて頂きます。