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応援を行動に、つながりに、結果に、【vol.3】葛原祥太先生「ゆるアツ学級経営」


こんにちは!シリーズvol.3です!#Nonameschoolオンラインイベント、本日の先生は葛原祥太先生による「ゆるアツ学級経営」についてでした。

シリーズについては以下

また、今回のイベント参加をきっかけにたくさんの先生方が記事を読んでくれて激アツなコメント、フィードバックを頂きました。いいねしてくれた方、そしてリツイートまでしてくれた方、心より感謝を申し上げます。
この【つながり】がまた、良い出逢いや誰かの行動のきっかけを生み出すことを願います。本当に暖かいお言葉をありがとうございます。

講師紹介:葛原祥太先生

小学校の教員である葛原祥太先生(Twitter @barikii)はTwitterにもある通り「#けテぶれ #QNKS思考法 #心マトリクス 考えた人」です。
本も書いています!「けテぶれ」宿題革命! (日本語) 単行本 – 葛原 祥太 (著)

気になるツイートがこちら。きっとこちらの図についてのお話などきけるのではないかとわくわくして参加しました!


ゆるアツ学級経営とは

葛原先生の学級はどんな学級かと子どもたちに問いかけると返ってくる答えは「ゆる〜い」だそうです。ゆるい(9割)とアツい(1割)のバランスで先生自身が心地いい状態を大切にしていて、

・お互いに対等でリスペクトを持って
・同じところを向いて同じ意識で

上記のスタンスで子どもたちと向き合うことを大事にしているようです!

ゆるい(9割)とアツい(1割)のバランスの理由
・ゆるゆるはだらだら
・アツアツはキツキツ
ゆるゆる学級のなかにアツい柱を置くことによって、きちんと子どもたちが学べる仕組みをおくことが重要だそうです。アツい柱については下記に記します。

ゆるアツ学級経営の目的

トップダウンで上からの指示を素直に聞き行動しているだけでは子どもたちは成長できません。葛原先生の学級はゆるゆるだけれど、楽をさせてあげようという考えはなく、自由を扱えるようになることが重要としています。

自由の中での成長というのは、本当の自分を知っていないとできません。
「こうしなさい」「こっちのほうがいい」と社会に必要な成長のために指示を受けて育ってきたひとは子ども大人関係なくたくさんいます。
ただ、そこで得られる力は指示を聞くこと、与えられた知識を理解する自分であって、本当の自分を知らない状態です。

本当の自分が顔を出して初めて、本当の結果に出逢うことで成長できる。
この言葉深く刺さりました。

ゆるゆるの二面性

葛原先生の学級になった子どもたちは年度当初は大喜びするそうですが、すぐにゆるゆるの二面性に苦労をすることになるようです。

【明るい側面】

学級では授業中だけでなく、テスト中も物の貸し借りも自由だそうです。ゆるく自由なことで、子どもたちは制限がなく素直で仮面をかぶらずに成長することができます。
そこでは先生自身も素直でいることが大切で、先生が仮面をかぶってしまうと子どもたちも同じようになってしまいます。(私は教師は役者だと言われてきましたが、自分らしさを見失って苦しかった経験があります)
口先で言ったことは耳先でしか捉えられない。心からの言葉が子どもたちに響く。まさにその通りだと思いました。子どもだけでなく、大人もね。


【厳しい側面】

制限のない自由は開放的で楽しそうな反面、厳しい環境でもあります。

とにかく徹底的な自由を受け取らせる。ここには指示がないため、全て自分で考えて行動を起こさなければ何も始まらない環境であり、考えることをしてこなかった指示を待つ子どもたちにとっては非常にしんどくもあります。

そしてそんな自由という環境のときにこそ、本当の自分に出会うことができるのです。

子どもたちの変化

年度当初、葛原先生が担任だと知って大喜びする子どもたち。

GW明けには本性が出始めます。そこで、ぶつかるのが真面目だった子たち先生や親の言う通りにしてきて褒められてきた子たちは指示がない(褒められる材料でもあるかな)ことに不満を感じます。

でも、「それがいまのあなた自身なんだよ」そこからSTARTです。そんな自分を知ることも本当に大切ですよね。

そして、自分で考えて行動し失敗を乗り越えることで2学期末には失敗を怖がらなくなるようになり

そして年度末には、ただただ自由をつかいこなし、ひとりひとりが存在している状態になるそうです。そして100%の子どもたちが勉強が楽しいと発するそうです。

それは、子どもたちが自分を知り、物語の主人公になれているからだと葛原先生は仰っていました。

誰かの指示を聞いて行動してストーリーが完結する映画の主人公は存在しない。皆主人公だから。

子どもたちにそう伝えていく先生を想像するだけで、口先ではなく心から伝えているんだなというのが感じられました。

ゆるアツ学級のアツい柱

そんなゆるい学級経営でも放任ではいけません。
意図した学びの仕組みが張りめぐらされていることで、子どもたちは学級で起こりうる全ての事象、(トラブルからも)学びを生み出すことができるようになっています。その仕組みというのが先程あげたアツい柱になります。
これについては、数十分では話きれず概要だけ説明してくださいました。

けテぶれ   「インプットの仕組み」
QNKS思考法  「アウトプットの仕組み」
心マトリクス 「メタ認知をするための地図」

どれも本当に魅力的な仕組みすぎて、書き連ねたらこの記事だけで本になってしまうので省略します。本やブログに詳しい解説があるとのことなので興味がある方はみてみてほしいです。

一つの教科に特化した仕組みではなく、学びの過程全てに当てはめることができるけテぶれ(計画→テスト→分析→練習のサイクルで自己学習力を身につける方法)に自らの考え(問いや閃き)を伝えるためのQNKS思考法、そして自分の今の状況を理解するための心マトリクス、これらを駆使して成長していく子どもたちは最強だなと素直に感じました。

(だって普通に社会人でも当てはめられるんだもん)

学級では毎日子どもたちの決めたアクションに対して、振り返りの機会を何度もとり上記3つのマップに当てはめながらフィードバックをもらうことでこれら学びのコントローラーを使いこなすようになっていくという循環が生まれる仕組みです。

(心マトリクスは全ての生きるひとにみてほしい・・・)

感想

葛原先生の在り方が素敵でした!終始ゆるゆるのトークで、参加している私まで眠気が移りそうでした笑。
ただ言葉ひとつひとつにアツい思いがしっかりのっかていて本当に子どもたちの成長に対して分析し、実践したその思いを形にしている葛原先生を尊敬します。これからの時代、自分ですべきこと自分が在るべき姿をきちんと捉えて行動できる人はいったいどのくらいいるのだろうか。考えさせられました。わたしも葛原先生の仕組みを参考に、コーチングとアート、家庭科教育でどのように活かすことができるのか、自分なりに生み出しその成長の仕組みを起こしていきたいと思いました。

zoomの障害等のアクシデントもありましたが、終始優しいセカイで企画者のざるさん、登壇者の葛原先生、参加者の皆さんにお礼を伝えます。
素敵な時間をありがとうございました。

応援と感謝の連鎖を広げていきましょう。意義のある資金に使わせて頂きます。