文化でメシは食えないと、やっと納得がいった


「文化でメシは食えないと言われるからこそ僕は文化でメシを食いたい」と、先月までそう言ってた。でも多分これから文化でメシを食うという言葉を僕が肯定的に使うことはないかもしれない。

文化は後天的なもの。スティーヴ・ジョブズのスピーチから用いるなら「Connecting dots」によって振り返った時に出来上がっていた結果論。

手作りの織物でいうならば、ほとんどの地域が”商品価値を上げるため”に織物づくりを始めている。米沢藩なんかがすごくわかりやすい例で、農家が養蚕だけだったり、紅花染めのための原料供給だけだった状態から脱却し、付加価値を上げ、藩の財政状況の改善と共に民の所得を増やしていく手段として先染めの織物づくりを始めている。

その結果として”置賜紬”や”米沢=紅花染め”の印象が出来上がると共に、佐藤さんのような世界の需要を引き受ける繊維企業が現在そこにある。

未来を見据えて、現場からの改善を目指して死に物狂いでやった結果出来上がったものが文化だろう。過去で未来を生きることはできない。


そう考えた時に”文化でメシを食う”という表現は自分の目指すべきところにおいて適切な言葉ではない。



現場仕事を多くやるけれど、僕はどちらかというと思想派なところがある。だからこそ、思想を現場で体現したいという思いは非常に強い。

当然のごとく、今のまま仕事をしていても、未来はない。生き抜くための手段として、好奇心の追求を仕事にすることは容易ではない。

実現のための手段は文化でメシを食うことではない。思う未来を描いて、そのための足元の一歩目までを明確にして、まずそこから動き始めること。

2018年8月12日 午後6時31分 26歳を迎えた。

その時刻を跨いだからといって何が一気に変わるわけでもない。でもそれを変わるためのきっかけの一つにすることはできる。

過去の産物から本質を抽出し、未来で生きる可能性を提示し続けること

手仕事の本質で未来をつくること

大胆な変換と地道な積み重ねを両立させること



勤めながらの副業か、起業か。そんな選択肢も頭をよぎる。


もうすぐよるごはん。


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