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春が嫌い

子供の頃から、春が嫌いだ。春生まれだから、誕生日が来るね、嬉しいね、などと大人に言われたとて、嫌いなものは嫌いだった。

落ち着かないのだ。ようやく慣れて私の日常になったもの(良くも悪くも)の、並びや動きを勝手に変えられてしまう季節。私にとっての春は、焦燥感と執着と、不安と悲しみと、そして説明しがたい抑うつ感でぱんぱんの季節だ。

学生時代は自分の意思に関係なく、クラス替えが行われ、働き始めてからもやっぱり私の意思に関係なく、人事異動が行われる。
周囲の人が変わる。
これは私にとって一番慣れるのに労力を費やす変化なのだ。例えそれが、大嫌いな人と離してもらえる好転機だったとしても、しばらくは憂鬱感と闘う。

それだけで十分すぎる疲労なのに、新年度の業務量の多さには、馬鹿馬鹿しさすら感じる。なんで毎年毎年繰り返しこの業務をやる必要があるのか?理解できない謎の仕事たち…。あぁ、新年度だな、と疲れたので頭でぼんやり考える。逃げ場はないな、今年も。

もうしばらくGWだけを心の支えに寝て起きて働くことになるが、メンタルだけはいかれないようにしたい。
私の健全なメンタルに変わる価値など、仕事にはない。

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