自分に自信が無い...メディアに刷り込まれた虚像と比較していない?

「自分に100%自信があります。」そう言えたら、とても素敵ですよね。しかし、こと女性において、「自分に自信が無い...」そんな言葉を周りの女性から耳にする事は多いですし、私自身そんな気分になる事も、もちろんあります。

では、一体、どこまで行けば自信が持てるのか?
そして、自分の目指すGOALに、メディアから無意識に刷り込まれた、不可能なほどに「完璧」で、「自分以外の誰かの、利益の為に作られた理想像」が影響しているかもしれない、と疑った事はありますか?

そして、その私たち女性が
①「作られた理想の女性像」と、自分を比較して自信を失い
②メディアに溢れかえる女性のマイナスイメージを目にする事
が女性のリーダーが増えない事の一因となっているとしたら?

Netflix「Miss Representation」 (2011年)は、マスメディアに置ける女性のイメージが、各界で女性のリーダーが増えない事の一因となっている現状を分析したドキュメンタリーです。以下、ドキュメンタリーの内容をまとめて見ます。

<1>女性の価値は見た目で決まる、というメディアのすりこみ→政治参加意欲の低下に繋がる

「女性を物として見るメディアの価値観」に侵される女性自身も、自分を物として見てしまう可能性がある。又は自分を「"セクシーな女性"と言う商品」として見せる事が、力を持つ事の1歩だと感じてしまうケースも。
(特に、まだ色々な世界や物の見方を知らない、子供や若い女性に対しての影響が本当に深刻)

そして、自分を物として見てしまう事で、政治に参加する意欲も薄れる(政治的有効性感覚が低くなる)

<2>女性リーダーの描かれ方

女性のリーダーが、男性リーダーと比べ、より見た目の批判に晒され、侮辱的な言葉を平気でメディアでぶつけられる社会から、当然女性のリーダーは生まれにくい。女性自身も、女性のリーダーに対して心の準備が出来ていないケースもある。(女性が過半数を締めるグループでも、女性の候補者が選ばれないケースも多くある。
女性自身も、他の女性に対して厳しくなってしまうのは、メディアにも原因がある。

<3>広告主が商品を売るため、又は国が国民を意のままに動かす為に作られた理想像と、扇情的な番組作り

完璧な理想像は、なぜ描かれるのか?そこには自分は、十分では無い、という気持ちを消費者に抱かせ、理想に近くには、この商品を買わなきゃ、と思わせたい広告主の意図がある。
また、下品な芸能ニュースなど、メディアは、視聴者が見たいから流す、と言うけれど、その背景には、扇情的な番組で注目を集め、商品を売りたい、マーケター(広告主)の意向がある。
尚、番組では、過去に、男性が戦争に行く中、働きに出た女性達を、戦争後家に戻す為に、良い妻=家庭的と言うイメージ作りを、政府がメディアを使って行った事にも触れられて居る。

<4>男性への影響

理想の女性像に対して、理想の男性像は、メディアではセットで描かれる。理想の男性像(強い、お金を稼ぐ、家族を養う、リーダーになる)は、男性にとっても、自分は完璧では無い、と言う劣等感、また、自分より上に立つ女性に対して、自分の地位を脅かされるのでは無いか、と言う敵対心を抱く原因にもなる。また、男性=強い、感情を見せない(「女性は感情的」の反対)、と言う理想像に対し、男性が自由に感情を表現出来ず、それが暴力として爆発してしまう事もある。男性自身も、ステレオタイプに縛られている。
また、メディアで見る理想的な女性像と、実際の女性を比較して、マイナスなイメージを持ったり、理解出来ないと感じる。

<5>メディアで女性のリアルなストーリーが語られにくい理由:メディアに女性自体が少ない

女性監督・脚本家自体が少ない。女性が主人公のストーリーは、恋愛物だったり、強い女性が描かれた物語(例:トゥームレイダー)であっても、その女性像は、男性のファンタジーが投影されたもの。人は、自分の知っているストーリーしか描けない。女性のリアルなストーリーを物語る為には、もっと女性の脚本家・監督が活躍出来るようにしていかないといけない。
アメリカの女性の10代〜30代は人口の39%だけど、テレビに出ている女性の71%がその年代。(理由は、その年代が、男性視聴者に魅力的に映ると考えられているから。)出演者も現実の年代分布を表しているとは言え無い。

<6>メディアの規制が機能していない

メディアの規制は、広告主(資本の出元)によって、ほぼ無いも同然になって居る。メディア側も、「メディアが社会の文化を作る役割の一旦を担って居る」と言う意識が、昔よりも薄く、「儲かれば良い」と言う資本主義。

<7>女性同志で支え合う:メンターシップ

女性のリーダーを増やす為に、女性のリーダーと出会える機会をもっと増やして、自分にも出来るかも知れない、と言う可能性を感じて貰うべき。

その理想像、本当に自分のもの?

このドキュメンタリーを見て、私が、「自分に自信が無い」と感じるのであれば、それは、何と比較してなのか?分解する必要がある、と感じました。その理想像、特に見た目に対しては、本当にそれが「自分に取って必要、あるいは大事な事」なのか、今一度見直してみたい。

ドキュメンタリーの中で印象的だったのが、
「フェイスリフト1回100万円=Community College 5年分」
「女性が体重を気にする時間を1分でも、自分の周りの問題に目を向ける事に使えば、世の中の問題はすぐに片付く」
です。

私自身は、美容も、綺麗な人も好きです。自分の為に綺麗で居る、と言う考えも素敵だと思います。
ただ、自分が不可能な美を実現しようとしていないか?その為に自信を無くして、落ち込んでいるのでは無いか?そして、その情熱を本当にそこに傾けるべきなのか?他にするべき事があるのでは無いか?本当に、そこが自分の価値なのか?
を改めて見直す機会になりました。

子供に対して出来る事:日本の昔のアニメの影響とYouTubeプレミアム

子供とメディアの付き合わせ方で感じたのは、親が、そのメディアを見せる事で、子供にどんな価値観を見せる事に繋がるのか、意識して見せるべきと言う点。

そこで私は、昨日のはろこみの方々とZOOM飲み会の話を思い出しました。

①自分たちが子供の時に見ていた、「ドラえもん」「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」などを、いざ自分たちが親になって、現在の価値観とはかけ離れた世界観であり、子供にこれが当たり前、と思って欲しく無いから、見せない又は、見せるとしても時代劇として、と言う話。
意識せず見せていると、知らないうちに、子供に、親である自分の価値観には合わない、ステレオタイプの家族像を刷り込む事に繋がります。

子供に色々な価値観、世界観を見せる事は良いと思います。ですが、それを見せる事で、「子供にどんな価値観を与えるか?そして、それは自分の価値観に対してどうなのか?」そこを意識する必要はあるのでは無いでしょうか。

②意図しない広告(それこそ、どんな影響を与えるのか、自分もそのCMを見るまでわからないので)をなるべく、子供に見せない様にしようと思う。
そこで、例えばYoutubeはPremiumに加入する。
こちらも同じく昨日はろこみZOOMで教えて貰った事。
Youtube Premiumに関しては、↓まりかさんのNoteに詳しくまとめられています。


以上、Netflix 「Miss Representation」を見て考えた事になります。
家にいて、お家エンタメを楽しむ時間が増えた今こそ、メディアの影響について考えるとても良い機会となった作品でした。

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