見出し画像

#3 夜職に染まるまで《ホスト編》

ホストを始めたばかりの時は、本当に右も左も分からず、ぼんやりとしたイメージでした。そのイメージというのも、女性経営者などが来店し、キャストの中からイケメンを選び高額を使っていくところだという安直な考えで、待っていればお客様がきてくれる、いつかは選ばれる時がくるという甘いものでした。
しかし、その甘いイメージは簡単に打ちのめされました。僕がホストを始めたのは2017年8月頃でしたが、その時に来店されるお客様というのはほとんどが風俗店などで働く方でした。また、連日お客様が来店し混み合うものだと思っていましたが、1日の来店客数は1〜3名、初回のお客様はほとんど来店がない現状でした。
数少ないお客様で店舗の運営が成り立っていることにとても驚きがありました。今考えると地方の中小店舗だったらそれで成り立つのも理解できます。

もちろん、その少ない初回というのも自分の指名に出来るわけもありません。その当時はテーブルマナーがわからない、初回のお客様に気に入られる術も知らない、見た目もついこの間まで大学生だった身で、まわりとは身だしなみでも多くの差がついています。こんな自分が指名されるわけもなく売上をあげられず、大学を辞めたのに貧乏生活を強いられます。
ホストという業界では、売上がないキャストの給料というのはとても少ないものです。2023年となった今では多くの店舗が日当保証10,000円などを出しているので生活には困らないかもしれませんが、当時はそんな保証はありませんでした。僕の働いていた店舗は日当5,000円で25日働いても125,000円、源泉徴収や名刺代金などを引くと100,000円を切っていました。
もちろん大学生の頃の一人暮らしを続けられるわけもなく、すぐに集団寮での生活を余儀なくされます。集団寮での生活というのはかなり壮絶なものでした。。。

この記事が参加している募集

#自己紹介

231,067件

#仕事について話そう

110,083件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?