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小学生と、ちゃんとした“ふりかえり”をやってみた

前回は、小中学生のプレゼン大会の本番について書きました。

非日常で、ふりかえりをする

プレゼン大会が終わり、気づけばまた忙しい日常に戻っていました。
このままでは「発表しただけで何もしなかった」ことになりそうだ…という不安に駆られ、プレゼン大会の一連について、家族でふりかえりをし、ネクストアクションを決めることにしました。
3月下旬、思い切って2泊3日の旅に出、非日常の中でそれらを行ってみました。

ちょうど、会社で「アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセット」の読書会をしていたこともあり、せっかくならここで紹介されている手法を使ったふりかえりをしようと、行きの電車の中でどんなふりかえりが良いかを考えました。

珍しくちゃんと読んだので、結構ボロボロです^^;

この本は、「アジャイルなチームをつくるふりかえり」という名前の通り、「メンバー全員でこれまでのやりかたを定期的に見直し、チームをより良い方向へ少しずつ変化させていく活動」の色々なメソッドが紹介されています。

どちらかというと、一定の同じ業務やチームのあり方を“細かい”スパンで見直すための解決法が詰まった本ですが、今回のように一回きりのPJのふりかえりでも使えそうな手法がいくつかあったため、それらを組み合わせてふりかえりをすることにしました。

ふりかえりの手法=20個もある!

元々知っていたのは「KPT」のみ

この本で紹介されているふりかえりの手法は、なんと20個もあります。今まで仕事でも、プライベートでも何かと「ふりかえり」というものをしてきたと思いますが、きちんと体系的にそれを学んだこともなければ、ふりかえりにこんなに「型」があることも知りませんでした。

それぞれの手法はふりかえる内容や状況に変えていけば良いとのこと。会社での読書会では、参加者と色々な手法を実際に使ったふりかえりをし、それぞれの特徴や得られるメリットなどを体験しました。
印象的だったのは「ふりかえりそものをふりかえる」ということ。ふりかえりは、初めから完璧なものでなくても良いこと、都度アレンジしたり、改善していっても良いというのは、もっと気軽に、日常にふりかえりを取り入れられそうだなと背中を押してくれました。

小学生の娘が毎日やっていた「KPT」

娘は、小学校1年生から毎日ふりかえり日記を付けています。1日の文量は5〜6行なので大した文量ではないのですが、その中で「K=Keep / P=Problem / T=Try」を日記の最後に書くようにしています。
この本でも「KPT」が紹介されており、娘は興奮。
自分がやってきたことを認めてくれているこの本に親近感と信頼感が湧いたようで、この本に沿ったふりかえりに一気にワクワクしたようです。

感謝 / YWT / SMARTな目標の3つを組み合わせ

20個の手法のうち、今回のふりかえりに適した3つを選んで実行してみました。

①感謝

(本文より)感謝は、チームの中で怒った出来事を思い出しながら、チームの誰かへの感謝を伝え合う手法です。

まずは、今回のプレゼン大会の準備から本番までで、それぞれに感謝することを思い出し、言葉にしました。
この「感謝」をふりかえりの一番最初に持ってきたのは、反省点や「もう少しこうすればよかった」などの言葉が出た時に、誰かがマイナスな感情になる可能性もあるなと思ったからです。
まずは「感謝」というワークでお互いへの温かい気持ちが確認できたら、その後のどんなふりかえりも素直に受け入れることができそうです。

みんなでまずは「感謝」をカキカキ

②YWT

(本文より)YWTは、Y「やったこと」、W「わかったこと」、T「次にやること」のローマ字の頭文字を取ったふりかえりの手法です。

とてもシンプルだけれど、意外に「やったこと」を並べてみること、そこから「わかったこと」を言語化することも日常ではできていない気がします。

やったことと、そこからわかったことを書き出す

“やったこと”というよりは“事実”として「ママが強すぎ」(怖い)と娘は書いていました…(苦笑)そこからわかったことは「それがよかった」とのこと(笑)ならば、これからもスパルタでいきます!

普段は、「次にやること」ばかりに目を向けてしまいがちですが、その前段のふりかえりを丁寧にすることで、次にやるべきことも「自信を持って」実行できそうな気がします。

③SMARTな目標

(本文より)SMARTな目標は、アイディアを具体化されたアクションに変える代表的な手法です。確実に実行されると感じられるまで具体化されたアクションは、効果の予測もしやすく、不備も見つけやすくなります。
SMARTは、いかの頭文字を取ったフレームワークです。

・Specific(明確な・具体的な)
・Measurable(計測可能な)
・Achievable(達成可能な)
・Relevant(適切な・問題に関連のある)
・Timely /Time-bounded(すぐにできる/期限の決まった)

②のYWTのTを洗い出した後、T=やることをこのSMARTに当てはめ、より具体的に考えていきました。
SMARTのそれぞれの項目に沿って考えることで「漏れ」がなくなりそう!
最初にそれぞれのアクションでどの部分が大変になりそうか、問題になりそうかの目処を立てられるこのフレームワークは、今後も役に立ちそうです。

ふりかえりをしてよかったこと

今回、ふりかえりをしたことでよかったことが2つあります。1つはネクストアクションが決められたこと。これは今回の主目的だったので、旅に出てまで行動した甲斐がありました。

もう一つは、「感謝」「YWT」のワークの中で、意外にも私の「しつこさ」や「スパルタ」を2人とも悪く思っていないと知れたこと(笑)なんなら、この粘着質な私の性格のおかげで結果が出せたと思う、と言ってくれました。(このプレゼンの準備など、私は夫や娘に色々なことを「強制的」に「しつこく」やらせていました)

家族であっても、こういう機会がないと敢えて日頃思っていることを口にしたり、伝え合うことってできていないんだなあと改めて思えたのは、なかなかの副産物でした。ふりかえり、いいなあ…

私、まだ嫌われてなかったよ…

今回は、ふりかえりのフレームワークを3つほど抜粋して実践してみましたが、その他のフレームワークも仕事、プライベートで色々試してみたいと思います。

この本の冒頭に、「ふりかえりは楽しく奥深い活動です」と書いてありました。今回のふりかえりの旅で、この言葉をほんのちょっと体験できた気がします。

ふりかえりが終わったら、とことん遊ぶ!








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