24時間営業を辞めたコンビニ〜10月の販売数値の動向〜「非デイリー品」


 選択と集中 


 皆さんこんにちわ、あやすけです。

 今回は、前回の記事の続きとして、「非デイリー品」の10月販売数値の動向について書きたいと思います。



1.基礎数値

・日販
 前年比107%(105%)
 コロナ禍初年度比103%(99%)
 24時間営業時比92%(89%)
・客数
 前年比99%(102%)
 コロナ禍初年度比92%(92%)
 24時間営業時比80%(78%)
・客単
 前年比109%(103%)
 コロナ禍初年度比112%(108%)
 24時間営業時比115%(114%)
・買上点数
 前年比100%(99%)
 コロナ禍初年度比104%(101%)
 24時間営業時比105%(105%)

※当店における時短営業開始時はコロナ禍初年度です
※( )内は前月の数値です           

 
 前回の記事と同様です。10月の販売数値をもって、当店の経営陣は「客数の回復度合いはコロナ禍2年目の昨年並に留まる」ことを確定しました。


2.前年比upした分類

◯加工食品→前年比108%(103%)
・「カップラーメン→大幅up」
・「カップ味噌汁→大幅down」
・「袋味噌汁→大幅up」
・「加工米飯→大幅up」
・「レトルト→大幅down」
・「袋ラーメン→大幅up」

( )内は前月の数値

 前年比超えをしばらく継続している分類ですが、10月もその状況に変化はありません。前月に不調であった「カップラーメン」も今月は好調に転じ、分類全体の上向きな数値を牽引する主な要因となりました。

 9月の数値を視た際にインフレによる購買意欲の変化によるものかもと少し不安になったため、10月はこれまでより一層各種割引等の本部販促に全乗りしました。それが理由となったかどうかは分かりませんが、上向いた数値に対してまずは一安心です。

 一方で、継続した物価上昇がまだまだ続くことが予想される国内のインフレを考慮すると、当店においても9月から10月の販売数値のような「一進一退」を繰り返す流れになる可能性も十分にあります。

 以上のことから、これまでと同様に本部販促に全乗りする事に加えて、PB商品の品揃えを強化することで「割安感」をアピールした売場へ少しづつ変更していく事とします。


◯アイスクリーム→前年比100%
・「ノベルティ→大幅down」
・「プレミアム→大幅up」
・「ロックアイス→down」
・「ファミリータイプ→大幅up」

 本部による冷凍食品売場のレイアウト変更工事により店舗中央に押し出された形となったアイスクリームですが、4ヶ月が経過した現在までにその影響は特に無いと視ています。可もなく不可もなくです。

 開店当初から弱い分類であった「プレミアム」及び「ファミリータイプ」の強化を現在の方針として売場作りを行っていますが、10月はその結果が数値に表れています。良しです。

 「ノベルティ」の数値があまりよくありませんが、地区平均と比較しても大幅に上向いてはいますのであまり心配はしていません。むしろ「プレミアム」の数値の上昇度合いが地区平均と比較して弱い事のほうが心配です。

 どちらかと言えばこれまで売場のメインから離れた「端っこ」に追いやっていた「プレミアム」の分類ですが、思い切ってメインに据えた売場へ変更してみる事を予定しています。「付加価値」を重視する当店の現在の経営方針にも噛み合いますしね。


◯珍味・缶詰→前年比130%(116%)
・「珍味→大幅up」
・「缶詰→大幅down」
・「魚肉ソーセージ→大幅down」
・「ビン詰め→down」

※( )内は前月の数値

 8月にゴンドラ移動を実施して3ヶ月が経過した「珍味」の分類ですが、前年比の数値は8月108%、9月116%、10月130%と上向きのトレンドが継続しています。地区平均の数値と比較しても大幅に上ブレしている状況も継続中です。

 不調が続く「お菓子」分類のレジ前での売り込みを辞め、好調な「珍味」&「焼き菓子」に変更した事も現時点では上手くいっていると言えるでしょう。今後さらに減少していくであろう「人」「時間」そして「金」という、加盟店にとっての「資源」を、好調な分類に集中して投下するというやり方は、今後の経営の肝となる気がします・・・まぁなんつうか、至極当たり前の事だよね(笑)

 数値が上向いている間は、やるべき事はこれまでの取り組みを継続するのみです。



3.前年比downした分類

◯ポケット・洋風菓子→前年比94%(110%)
・「焼き菓子→down」
・「チョコレート菓子→down」
・「グミ素材菓子→大幅down」
・「小物チョコ→up」
・「袋キャンディ→大幅up」
・「スティックタイプキャンディ→down」
・「ガム」→「大幅down」
・「駄菓子→大幅down」

※( )内は前月の数値

 甘いお菓子の分類です。8月、9月と上向きに転じていた数値が10月は再び下向きになりました。数値が一進一退を繰り返すということは、やはりこの分類は塩っぱいお菓子と同様に、そもそも売る力が今は弱いという事です。

 中身を視てみると、やはり月によって一進一退を繰り返している分類が殆どではありますが、唯一「小物チョコ」だけは3ヶ月継続して数値が上向きです。一方で好調をずっとキープしていた「焼き菓子」が10月に始めて下ブレしました。

 「小物チョコ」も「焼き菓子」も売場には手を加えていませんので、販売額に影響する要素は無いと思われます。理由は思い付きませんが、このまま様子を見ることとして、11月も同様の数値が出た時には、レジ前での売り込みを「焼き菓子」から「小物チョコ」へ変更してみます。

 なお、前月までと同様に、客数の推移は今後しばらく上向かないと視ている当店の経営陣の予測に基づき、お菓子全般の今後のトレンドは下向きの見立てであることに今月も変更はありません。

◯スナック菓子→前年比93%(86%)
・内訳省略

※( )内は前月の数値

 塩っぱいお菓子の分類です。こちらも甘いお菓子と同様の状況が続いており、数値が上向きません。むしろ甘いお菓子より数値の状況は下です。具体的には、前年比7月94、8月86、9月86、10月93となっており、一進一退を繰り返している状況も同じです。つまり、現時点では売る力がない分類です。

 こちらの分類についても前月までと同様に、引き続き守りの姿勢で取り組みに臨みつつ、下向きの数値が底を打つのはいつのタイミングかを注視していきたいと思います・・・そのタイミングは、まだまだ先だと思う(泣)


◯和風菓子、豆菓子→前年比80%(78%)
・「豆菓子→down」
・「米菓→大幅down」
・「和菓子→大幅down」

※( )内は前月の数値

 こちらの分類も数値は一進一退を繰り返しています。ゴンドラ移動を実施した「珍味」との横並びの売場配置による相乗効果は、10月も見られませんでした。さらに、売場を変更した「和菓子」についても同様です。変更を実施してから2ヶ月が経過していますから、今回の変更は「失敗」ですね。

 前月と同様に、打つ手は思い付きません。お菓子と同様にこの下向きのトレンドは今後しばらく続くことを前提に、守りの姿勢で取り組む以外に道はありません。耐えるしか無いですね。


◯冷凍食品→前年比93%(98%)

※( )内は前月の数値

 本部によるレイアウト変更工事が実施されてからおよそ4ヶ月が経過しましたが、9月に数値が初めて前年比を割ったのち、10月はさらに下ブレしました。地区平均と比較しても大幅に劣後しています。

 内訳を視ると、やはり前月と同様に「麺類」だけは好調をキープしています。それ以外は全て絶不調です。

 本部担当とも話をして、冷凍果物系の商品をアイスクリーム売場に変更してみたりもしましたが、改善傾向は少し見られただけで全体としてのトレンドを変える程の効果ではありませんでした。

 唯一好調な「麺類」に集中した売場作りを方針の中心としつつ、こちらも守りの姿勢で耐え忍びたいと思います。

 ・・・本部が実施したレイアウト変更工事、失敗だったのかも知れませんね・・・まぁ、当店に限っての話かも知れませんが。


 前回の「デイリー品」の記事と併せて、10月の当店の販売数値の動向は以上です。

 

 それでは今日はこの辺で。
 
 このクソッタレな世界と戦う皆様と明日もともに。

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