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自分は仏教徒である【社会人留学】

どうもどうも。

今日はバングラデシュ人のルームメイトと近くにあるお寺に行ってきたのでそこで感じたこと学んだことをシェアできたらなと思います。

ルームメイトからその寺に行こうよと誘われて行ったのですが、正直そんなに乗り気ではなかったというか、もちろん日本にも山ほどある寺なのでわざわざ豪州に来てまで行くところでもないなーなんて思いつつも、最近ルームメイトと出かけることもなかったのでまあ行ってみようって感じのモチベーションでした。

ルームメイトについて話すと、彼は仏教徒で実はバングラデシュではマイナーな宗教になります。この国は9割以上がイスラム教徒だからです。

そんな彼と行く道中で、バングラデシュの事情について少し話をしました。
彼の国ではイスラム教徒がメインになるので、マイナーである仏教徒にとっては少し肩身が狭い環境にあるようです。国としては政教分離がされていて今の大統領?首相?は特に仏教徒に対してもしっかりとケアをしようと働きかけていてとてもいい人のようですが、実際の日常ではやはりイスラム教の少し排他的な部分を強く感じていて差別的な経験もあるようです。また今後今の大統領以外にマイナーな宗教に対して親身な候補者はおらず、将来には悲観的な仏教徒が多いことからほかの国に移住する人も少なくないようです。
日本人であればほとんど同じ感覚だと思うのですが、クリスマスを祝ったりする少し特殊な部分はあるものの基本仏教徒が9割以上を占める日本では仏教徒がマイナーであるという感覚もなければ、神道とも混在して自分がはっきりとした仏教徒であると自認している人も少ないのかなと思います。(基本的には仏教だけどそんなに強く信仰しているわけではないかな。。。みたいな)
少なくとも自分はそうでした。
しかし。今日その寺に行って、彼と話をして、自分は仏教の教えの基に育ってきたんだなということを強く感じることになりました。

お寺では、いろんな祭壇があってもちろん一つ一つにお参りをしていくのですが、日本では仏像の前で立ったまま合掌してお祈りするのが基本だと思いますが、ルームメイトは仏壇の前で膝をついてお祈りをし、そのあと祭壇に手を触れて改めてお祈りをするという方法で参拝していました。
日本とやり方が違うね、自分は仏教徒だけど正直仏教についてそんなに詳しくないし、もっと自分の宗教について勉強しないとなーって話をその時にしたのですが、そこで言われたことは凄く印象できでした。
祈り方は国によって全然異なるけど、それはあくまでやり方の違いであって仏教の本質の部分をしっかり守って実践していればみんな立派な仏教徒なんだ。
仏教には5つのPrinciplesがあってそれは、以下の通りです。
※教えてもらって改めてネットで調べました
1不殺生戒 殺生をしない
2不偸盗戒 盗みをしない
3不邪淫戒 不貞行為をしない
4不妄語戒 嘘をつかない
5不飲酒戒 飲酒をしない

じつは仏教にも飲酒をしないっていう教えがあったんですね….
けどこれはあくまでも本質は所謂”飲んでも飲まれるな”ということで酔っ払って悪態をつくことを禁じているようです。

これを聞いたときに、これってこれまで生きてきた中で、親から教わり、当たり前のように大事にしてきたけど仏教から来ていることなんだと知りました。そして彼曰くこれを守ることができれば立派な仏教徒なのだと。

それを聞いたときに、自分はこれまで宗教に関して深く考えずに生きてきたけどそれでもやはり仏教の考えをベースに育ってきてたんだなと実感しました。そして日本人はクリスマスを祝ったり、結婚式を教会で挙げたりという変わったことをしますが、なんならそれも仏教徒であるが故にできることなのかなとも思っています。
ルームメイトはお祈りの後に近くの水くみ場でコップに水をいれてそれを仏壇の前に置いていました。
これは自分の心はこの水のように綺麗であるということ、そして水のように壁に当たっても隙間を縫って、交わして決して逆らうことなく生きていくということなんだと言っていました。仏教では他者(他宗教、他派、異性その他諸々)をリスペクトするべきであり、決して否定したりそれを直させたりすることはしてはいけないという教えがあるらしいです。
このような他者に対する寛大な気持ちが、ある意味日本人がやっている他宗教の受け入れと自分たちの生活への落とし込みに関係しているのかなと思っています。

正直これらのことについて日本で話を聞いてもここまで深く考えなかったと思います。
豪州という異国の地で、たくさんの他者の中で暮らし共存することで、改めて自分のバックグラウンド(特に今回は宗教)について深く考えるきっかけになったのかなと思います。
現にお寺に来た時には、どこかHomeに帰ってきたような安心感や落ち着きを感じたし、この場所そして考えが自分のベースになっているんだなと強く感じました。

ルームメイトは母国でもマイナーな宗教を信仰する国民として、我々日本人よりも強く普段から仏教の教えに触れ、それを大切にしていたんだなと凄く感じました。彼には今回とても大切なことを教えてもらい、とても感謝しています。

実は大学で文化人類学を専攻していた身としても、自分の世界から出て他者・異文化に触れることで、改めて自分達の文化について新たな気づきや本質を知ることに繋がり、それがさらに「人間とはなにか」ということに繋がるのだなと身をもって実感しました。

今日はこの辺で。明日も豪州は祝日で休みなのでしっかりリフレッシュしてまた明後日から頑張ろうと思います!



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