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人的リソースを模倣困難なものにする

強い企業を作る時に、自社のリソースを無視することはできません。

企業リソースが模倣困難で代替が難しいものだと、アウトプットしたものの競争優位性も高くなるという、資源ベース理論に関するジェイ・バーニーの論文があります。

企業リソースは諸々あります。模倣困難で代替が難しいケースで一番わかりやすいのは特許でしょうか。他にもリソースって色々ありますよね。その中でも私がいつもその企業の強さを図る軸に、人材があります。

人材で、模倣困難で代替が難しいケースってなんでしょう。例えば工場。人が多ければ生産が進むけれど、人が足りなければレーンが動かせない。そんなケースがあるかもしれません。

身の回りの中小企業で考えれば、人材と特許って結構似通っているなと思っています。特許は、分解して一つひとつを見てみると汎用性の高いもの。けれどそれを複雑に組み合わせることで生み出される新しい技術や製品構造が特許だったりします。人材も、もしかすると一人ひとりは代替可能かもしれません(job description 的な意味で。もちろん一人ひとりの人間はユニークで代替できないものです)。けれどそれを複雑に組み合わせることで生まれる新しいアイディアや仕組みが、その企業オリジナルの、模倣困難で代替が難しいものになる気がします。

決してスター選手を寄せ集めるだけでは強い企業にならないんだという、当たり前な話なんですが。

そしてその「組み合わせ」を誰がどうやるかが腕のみせどころなんだろうなと。人材は数字だけでは評価しきれない定性的/感情的なものも持ち合わせているから、そこも加味して、多様性を愛し、人と人との化学反応を考える。都合の良い人だけを集めない。経営者に忠実な人だけを集めない。それが新しく人を採用したり、チームを組んだりする時の楽しさであり、企業のアウトプットの質に関わってくるように思います。


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