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【ひとり旅】長野県、白馬の先の「小谷村」で山籠り。1週間で気力が戻った理由

8月はまったくの無気力状態だった。その原因はいくつかあるし、自分でもわかってはいたけど、なんせ気力がない。だから、改善しようとするにも全身が重い。

そして気持ちはずっと生ぬるい嫌な感じ。今思うと、けっこう地獄だったと思う。

流れを変えようと、思い切ったことをする。これはもう30代半ばまで。今の私には無理。だから海外はタイミングじゃない。国内でもまったく知らない土地に行くのは、気持ち負けしそう。

それで気持ちが向いたのが長野の山奥。最近、友達が長野に移住していて、「近々、会いに行くね!」と言っていたこともあったし、自然の暮らしを満喫しているその様子から、「山籠り」という響きにたどり着いた。

栂池高原スキー場

どこもホテルがけっこう高かったのだけど、たまたまお得なワーケーションプランを実施しているゲストハウスを発見。コワーキングスペースがあり仕事環境が整っていたので、個室を1週間予約する。

で、そこが思った以上に山奥だったという話。

長野駅からバスで1時間半。白馬の先の小谷村(おたりむら)、スキー場側のゲストハウスへ。

車がないと不便な旅先でも、免許なしでなんとかやってきた。だけど、今回だけは本当に不便だった。

最寄り駅までは歩いて約1時間、宿泊施設の目の前にバス亭があるけれど、1日数本しかない。

徒歩圏内にスーパーはないし、コンビニもない。すぐとなりにお土産ショップに少し食料(といってもお土産用の)と飲み物があるのと、宿泊施設内にカフェとお菓子やカップ麺などの販売が少しあるだけ。

お部屋は個人部屋に。ドミトリーやシャワーバス共用の部屋も

だけど、そんな色んな要素があいまって、この山籠りがかなり良かった。

自然の力なのか不思議とお酒は飲みたくならない。食欲がおさえられて1日1食とプロテインで満足。体がどんどん軽くなっていくし、みるみる集中力が戻って、仕事はスイスイ進む。

宿泊施設のコワーキングスペース

行動がかなり制限されたことで、限られた食材で自炊したり、他の宿泊客と適度な会話をしたり、予定をしっかり立ててみたり。そして、その通りに行動したり。気づいたら無気力ではくなっていた。

ちゃんとゴハンを作って、お皿に盛り付けて、野菜もしっかり。台所は共用で周囲の目もあるから、あまりみっともない食事もできない。それも大きかったけど、やれば自炊できるじゃん、という自信も。

白馬豚とレトルトカレー

そして、言語化せずに求めていたものが腑に落ちる瞬間があった。

朝起きて、仕事をして、食事をして、お風呂入って、寝て、起きる。日常の基本要素を「場所」というフレームを変えることで、見つめ直すことができたのだと思った。

外食は1回だけ。クラフトビールを飲みに。

山奥でいろいろと不便だったからこそ、うやむやに流れ出ていた日常のひとコマが、ハッキリくっきり切り取られ浮き出てきた感じ? ようするにダラダラしている場合じゃなかったということ。

滞在中、ほとんど晴れた日はなく、最終日なんて大雨に振られた。考えてみたら初日は雨どころか、ひどい雷雨だった。

普通に考えたら憂鬱の原因になることばかり。だけど、旅を終えた今、私の心はさっぱりしている。



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