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個展&新刊『礫(つぶて)の歌』について

個展情報

お知らせが遅くなりました!
9月、SUNNY BOY BOOKSさんにて個展をひらきます。

池田彩乃 個展「礫(つぶて)の歌」
2023年9月16日(土)ー9月28日(木)
※月・金休み  12-19時(最終日は18時まで)
*9月16日(土)&17日(日)在サニーを予定しています。

サニーさんサイトに詳細情報掲載いただいています!

昨年11月にサニーさんにてひらいた個展「光をたたえる」から約一年(正確には丸一年経っていませんが!)今年も機会をいただき、個展をひらきます。


礫(つぶて)の歌のこと


わたしがここに在る。それだけをゆるされていないと感じる。
あなたがここに在る。それだけをゆるしてはいないと感じる。

人間だけがこんな風に命を値踏みしている。
そう感じる度に、人間を脱ぎたいとつい思ってしまう。
星に、草はらに、川の一束に、たたずむ石に、なりたい。
意味のない歌に、すぐにでもなりたい。

それから、あなたを遠くへ連れてゆきたい。
ほんの短い間だけでも、
この世から遠く離れたところへ。

「礫の歌」によせて

個展の展示内容に合わせた新刊『礫の歌』を刊行します。部数は100部ちょっと。完売後は再販なし、他店での委託販売もありません。石の景色と詩で差し出す一冊のささやかな旅です。
個展会期中はSUNNY BOY BOOKSオンラインショップでも販売あると思います。

人間を脱ぐことも、あなたを遠くへ連れてゆくことも、できないかもしれない。こんなことを展示前に書いてしまうくらいには七転八倒の制作期間でした。自分にできることは答えを提示することではなく、問いを分かち合うことだけだとつくづく思う。こういう一冊は、何度も作ることを自分にゆるしてはあげられないと思うので、どうか立ち合ってもらえたらうれしいです。
詩集の中の一篇をまるごと掲載します。

あなたの わたしの
色や 形を 忘れて
名乗るための言葉をひとつずつ手放して
ここにはもう
伝えるべきことも
伝えてもらうべきこともない
わたしはあなたを知らない
あなたはわたしを知らない
それでいい

想像する
流れる川の一束として
あなたの隣に今いることを
想像して
この世を吹き抜けた風として
あなたはここに安らいでいると

想像する
ただあらわれては消えてゆく泡沫のように
わたしたちもまた持たざる者であったこと
想像する
ここに生きる限りうつくしいすべてのものたちの
姿 その色や形 横顔を
想像する
「ここにいるだけでいい」などと
言うまでもなく言われるまでもない真実の内側に置かれていること
想像して
目に見えないものも誰も語らないことも
わたしたちがまだ信じようのないことも
想像できると
信じて 想像してほしい

ああ
わたしは想像する
流れる川の一束のように
あなたたちの隣にいることを
想像する
言葉を交わさずとも わかりあえずとも
わたしたちが共に安らいでいる明日のことを

「泡沫は想像する」(詩集『礫の歌』収録)


詩集の他にもささやか石グッズあります。
詩集の書影ともども、撮影できましたらSNSとnoteにも掲載します。

初日と二日目、サニーさんにいます。
よければぜひ声かけてくださいませ。
よろしくおねがいします!

新刊書影とグッズについてはこちら!


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