見出し画像

演劇について書こうと思ったら、新型コロナウィルスによる二次的被害があったと思われる業界について考えてしまった話。その2

前回の
演劇について書こうと思ったら、新型コロナウィルスによる二次的被害があったと思われる業界について考えてしまった話。その1
が余談の割に長くなってしまったので分割後編です。

本題は何を書こうと思っていたのだったっけ。全く思い出せないや。

ざっくりと前回までのお話。

コロナ禍において、俳優であるわたしとは別の業種・スポーツクラブ業界の方と話していたら

「飲食業や旅行業とまではいかないが、次に厳しいのは間違いなくスポーツクラブ業界だ」
との断言があって、つい
「いや、演劇界もなかなか…SNSでも話題…」
と言いたくなってしまった話。

それ以上には何もないけど、もう少しいろいろ書いたので良かったら前回のnoteも置いておきます。

さて。

新型コロナウィルスによる二次的被害が甚大であったと思われる業界について、
「いや、演劇界もなかなか…SNSでも話題…」
と言いたくなってしまった話。
なのだが、「SNSでも話題」の方にも問題があって。

先日、高知東生さんが陰謀論から脱出されたというパワーワード満載のインターネット記事(※1)を見たのだけれど、それがまさにSNSのトリックそのものだなあと思った。


インターネットで前に見たサイトの商品なんかが別のサイトを開いてても広告表示されることがあるように、
SNSというのは自分が興味のあるジャンルをどんどん拾っておすすめしていく機能があるのだ。

わたしも、宝塚歌劇団の舞台を観劇したと何度かTwitterに書いたら、
【宝塚】というワードがわたしのTwitterにしっかりと記録されたらしく、
「なるほど。興味あるでしょこのニュース!!」
とばかりに、宝塚歌劇団についてのニュースが表示される。

興味があるので、ついついTwitter社に勧められるまま、当該ツイートをクリックする。

すると、わたしのTwitterアカウントは更に
「ファンですね!ではこの情報も!あれも!これも!」
と日に何度も、どなたか存じ上げない宝塚ファンのいろいろな方の個人的なツイートまでバンバンおすすめ表示されるもんだから、最新のニュースまですっかり詳しくなってしまった。気がする。
(好きなので嬉しいです)

好きだけど長らく離れていたから、轟悠さんの退団なんてビッグニュースもTwitterに教えてもらわなければ知らなかっただろう。

話が逸れましたが、
YouTubeだって、Instagramだってもちろんそう。

自分が興味のありそうなものをインターネットがおすすめしてくれるんだから、目につきやすい情報が身の回りの業界にフォーカスされているのは当然なのだ。
フォロー機能のあるSNSなんて、何をかいわんやって感じで、

「SNSで話題」ほどふわっとした情報源はないと、ちょっと引いて考えればすぐわかる。
なのに、つい言いたくなってしまう。

だって今さっき目にした情報が
「PCR検査にて陽性者が出たため、○○劇団の公演を当面の間中止いたします」
だったりしたら、
「またコロナウィルスのせいで演劇界に試練が…」と思ってしまうでしょう。


きっとわたしと同じような体験が何度もあって、Aさんはあの発言に至ったのだろう。

だけど、いろいろ聞いて考えてみたものの、
Aさん「厳しいですね、飲食業や旅行業とまではいきませんが、次に厳しいのは間違いなくスポーツクラブ業界ですよ、実際。てやんでえ畜生」

について、全面的に首肯できない気持ちがある。

正直に言って、これらのことは比べるべくもなくどの業界にもあって、みんな辛い。
スポーツクラブ業界はこうだ、と聞いた話のほとんどは演劇界にも通ずるものがあった。
もちろんかいつまんでの話を聞いただけだけれど、
しかしおそらく全部の業界が、「自分が一番辛い」って大声で発信しそうなほど、コロナ禍以前には考えられなかった負担を強いられているのだろう。

はて、誰に強いられてるんだろう。
世界にかな?
みんな一所懸命に頑張って生きようとしてるし、たぶん。

1年以上もこんなことで、自粛疲れもすごいんだ。
だから、Go toしてもらえた業界はきっと自分よりももっともっとしんどくて辛いんだろう、
だけどちょっとだけ、支援してもらえて羨ましいな、なんて思ってしまう気持ちもわかる。

わたしだっていい加減演劇がしたくて気が狂いそうだもん。

でも「演劇したいよー!」っていろんな人に言っていたら、
「それみんな言ってるね」ってこれまたいろんな人に言われた。
みんな辛いんだよね。
わかる。

辛くてしんどくて、「自分が一番つらいよ!どうにかしてよこの世の中!」って誰に言うでもなくお空にワーっと伝えてみるけど、まあどうにもならない。
世界と繋がっていたつもりが、どんどん視野が狭くなる。

どうにかならないものか。

今日は緊急事態あけた後のリバウンドの脅威についてのニュースをいっぱい見た。

コロナウィルスの脅威が脅威でなくなる世界にならないものか。

そのために努力してくださっている大勢の方々に感謝しつつ、
わたしにも、
願う以外になにかできたら良いなぁ。


演劇人には演劇していないと誇張でなく死んでしまう人間が少なからずいるので、
また観劇人にも同様のことが言えるので、
わたしは演劇界のことだけですら、わかるかどうかの浅慮な人間ですが、
どうか早く元の世界に戻りますように。


※1


是非サポートよろしくお願いいたします♡ 活動の糧にさせていただければとおもいます。