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知識という武器の使い方

仕事を退職して、国民保険や年金の手続きに区役所へ行った。
年金の対応で、Yさんという男の人が対応してくれた。
番号を呼ばれ、
「年金はですね・・・・です。」と渡された資料を淡々と読み上げ、
「質問は?」
「…。」
「本日はでは以上となります。ありがとうございました。」 
 強制終了。

え、よかったのかな…。なんかロボットみたいな対応だったな…。
まあでも、手続き完了したし、ただの説明だけで済むことだったのかな。

と思い、帰宅。

仕事から帰ってきた同居している母に、
「手続きできた?年金”免除”できそう?」
「え、免除?できるの?何にも聞いてないけど…。」
「まあ、役所も年金払ってもらうに越したことはないし、言わなかったんじゃない?」
「え、それってちょっとずるくない? 免除も払うも国民の権利だよね…」

やめてから1か月、転職活動中で無職だったので、もちろん払う余裕がない。また役所に行くのめんどくさいな…。まあ、事前に知らなかったし、調べていかなきゃいけなかったことなのかな…。なんて思いながら、しばらくしてから重い腰を上げて、役所の年金課を再び尋ねた。

待合の番号を発券して、順番を待っていると、
前回の私のように退職して年金の手続きをしている人が説明を受けていた。

「…お仕事辞められてから、大変だと思うので免除することもできますが、どうされますか?」
「あ、そうなんですね、じゃあ…」

そんなやり取りが聞こえた。

「え、あの人は教えてもらえてるんだ…。」
なんだか、怒りというか悲しくなった。

番号が呼ばれると、偶然にも前回対応してくれたYさんが担当だった。
「年金の免除の手続きで…。」というと
「わかりました、書類お預かりします。しばらくお待ちください。」
まあ、相変わらずのロボットみたいな対応。

手続きが完了し、窓口から立ち去る前に、
「あの、退職してからの手続きでYさんに対応いただいたんですけど、免除のご案内していただかなかったですよね。なんだか思いやりがないような、…気を付けた方がいいと思います。」と伝えた。

ちょっと勇気がいたし、言っている時もなんだか泣きそうになった。
わたしは、誰かに愚痴をいうのも嫌いだし、自分の中にもやもやをとっておくこともできない。

誰かにこの人のことを裏で悪く言う方が100倍悲しいことだとわかっていたから、言ったことはこれからの自分にとっても、いい決断だったと思う。

ちょっと話は逸れてしまったけれど、
私はこの一連の出来事から、「知識という武器の使い方」について考えた。

役所に勤めている人は、きっとそれなりにいろんな「知識」について一生懸命勉強されてきたのだと思う。

だけど、やっぱり”仕事”は人と人のコミュニケーション。

「知識」というちょい武器を持っている人たちだからこそ、
愛のある使い方や出し方をしないといけないと思う。

一方的に何も考えず武器をとりあえず投げつけるのか、
相手がどんな状況でどの武器(情報)を渡す必要があるのか、

前者のように傷つけ悲しむ人が増えそれが循環する社会よりも、
後者の人が増え、互いを思いやれる社会、愛のある社会であってほしいと心から感じた。

まずは自分から。
出し方を間違えないように、ちゃんと考えて愛を持った行動できる一人でありたい。




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