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アマゾンと楽天のEコマースサービス戦略を考察してみた。


こんにちは。アヤナです!

これからNoteの方で、定期的に
世の中にあるサービスの
・ビジネスモデル解剖
・サービスの戦略考察
・自分なりに考えた今後の戦略や方針(偉そう、、w)
この辺りをまとめたものを更新していこうかと思ってます!

目的:「世の中のビジネス、サービスがどう成り立ち、持続的に顧客に求められるようどのように設計をしているのか」この知見を貯めるため。

です。他人に説明できるほどにインプットしたらNoteなどでアウトプットしたいと思います。

それでは第1弾!『AmazonとRakutenのオンラインショップサービス』です。

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Amazonが運営する『Amazon.co.jp』とRakutenが運営する『楽天市場』
日本国内ECコマース市場で1番、2番のシェア率を競う両者。
この2つのECコマース事業にビジネスモデルや戦略を調査してみました。

今回記載する内容は以下3つです。

1.  ビジネスモデルの違い/そこから読み取れること
2.  サービス設計の戦略、差別化はどうしてる?
3. 楽天のシェア率を伸ばすにはどうしたら?(考察)


1.  ビジネスモデルの違い/そこから読み取れること

Amazon.co.jpと楽天市場は同じ領域の事業を行っていますが、そのビジネスモデルは全く異なります。

Amazon方は、直販型。アマゾンが多くの店舗から商品を仕入れ、それを自身のプラットフォームで販売している形です。顧客に買ってもらった分が売上になります。

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一方楽天市場は、マーケットプレイス型。楽天は自社で仕入れているのではなく、出店枠を店舗側に提供しています。その出店料や売上に応じた手数料、システム手数料が売上につながります。

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このようにビジネスモデルが違うことにより、サービスの顧客として捉える存在や力の入れどころが変わってくるようです。

アマゾンの場合、顧客はプラットフォームを利用して買い物をする消費者になります。多くの消費者に利用してもらうための戦略を考えます。

一方、楽天の場合は、顧客はまず商品を売りたい店舗側です。彼らに出店をしてもらわない限りは消費者は買いに来てくれません。なので、いかに多くの店舗に出店してもらうかがまずキー。そして消費者にもいかに多くの人に買ってもらえるかが大事です。


2.  サービス設計の戦略、差別化はどうしてる?

1でビジネスモデルの違いについて述べました。顧客として捉える所や、負うべき指数が違うので戦略も違ってきます。

まずアマゾンはやはり多くの顧客に良い顧客体験を届けることを大事にしているようです。アマゾンは『好循環モデル』というのを提唱しています。

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(参考:https://www.zentail.com/blog/bezos-virtuous-cycle-leverage-invest-infrastructure)

『好循環モデル』というのは、顧客体験が高まるにつれて、より多くのユーザーが集まる。→集客力アップの効果により、売り手がより集まる。→さらに顧客体験が充実するサイクル
のことを指しています。

顧客体験として、アマゾンが強みとしているところはやはり、『なんでも早く安く正確に手に入る!』ことでしょうか。
以下の点に力を入れているように思えます。

配送:自社配送手段を持ち、早く正確に届く仕組み。
注文当日に届くサービスも!

品揃え:日用品からニッチな商品までなんでも手に入る!
品揃えが強み。また1つのジャンルの商品に対して、多くの店舗からの販売があることで価格競争が起き安く買えることも。

優良顧客への施策:Amazon Primeはめっちゃお得!
世界で1.5億人もの会員数をもつ。送料が無料になる商品がほとんど。またAmazon Prime Videoが見放題など、料金に対してお得感を感じるPrimeが強み。

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さて、楽天市場の方はどうでしょうか。

先ほど述べように、楽天市場はまず出店してくれる店舗を多く集める必要があります。店舗側に対してはAmazonと比較して以下のようなことに力を入れているようです。

お店のリピーターを作ることができる!
楽天は出店形式なので、店舗側が自身の販売ページを編集することができます。Amazonはフォマートがある程度決まっているようですが、楽天市場の方は自由にレイアウトが可能。お店や商品の魅了や価値を存分に伝えることができるようです!確かに、楽天市場のページを見るとブランドや商品ごとにページが出来上がっていて様々な情報を得ることができます。

まあ、店舗側はメールマガジンを利用し過去の購入者にリーチすることが可能。リピート顧客を作ることへのアタックができるのも楽天の強みです。

店舗側の販売戦略サポートがある!
店舗側がより戦略を練って効率よく売上を上げたい時に、ECコンサルタントのサポートがあるようです。また楽天市場のノウハウを学べる楽天大学というのもあるそうで、アマゾンよりも手厚いサービスがあるのが伺えます。個人事業主などは楽天市場の方が使いやすいのかもしれません。

店舗が多く集まれば、自然と顧客も集まってくるはずです。ですが競合サービスが多い中で楽天市場の強みは以下かなと考えます。

商品、店舗の魅力や情報を存分にキャッチできる!
お店や商品の良さが様々な言葉でページには綴られています。写真もたくさん、レビューも多いです。なので、買うときに安心感があるのかなと思いました。後で詳しく情報を載せますが、楽天市場はアマゾンよりも利用者層の年齢が高めのようです。やはり年配の方の方が、その商品が怪しい店舗のものではないか、体に悪い成分が入ってないかとか、使いやすいかを気にするときに楽天市場の方が安心して買い物ができるのか?とも思いました。

ポイントがたまりやすく、買い物の際にも活用できる!
楽天市場のトップページは楽天ポイントがたまる旨のバナーが沢山あります。アマゾンに比べてポイントがたまりやすく、ユーザーもこの点は評価が高いようでした。

楽天市場の方は、店舗側、ユーザー側の両方について差別化・強みとなっている点を挙げてみました!


3. 楽天のシェア率を伸ばすにはどうしたら?(考察)

さて最後には楽天市場のシェア率をもっと伸ばすにはどうしたらいいか?について自分なりに考察してみます。現在、日本市場での両者のシェア率はほぼ互角な状態です。楽天市場の方をより伸ばすにはどうしたらいいのか?!

まず両者を比較した時に、楽天市場の弱みとなる部分は

・自社配送システムの整備不足:店舗によってバラバラだったりすると、時間がかかったり、正確さが落ちたり、送料がバラバラで高くついたりする。

まずこれが挙げられるのかなと思いました。

もちろん弱みとなる部分に対して、楽天の方々は戦略を練り、尽力されていると思います。

今年度の決裁資料を拝見したところ、モールの宿命として決済・送料・配送がバラバラなのでこれを統一していくと。
それぞれワンペイメント(決済統一)ワンタリフ(送料統一)ワンデリバリー(配送統一)。これらが順次導入されているようです。

送料に関しては今年の3月頃から、「3980円以上送料無料」を導入しはじめたそうです。今は7割強の店舗が導入、新規店舗は導入マストのようです。商品に『39ショップ』のマークが付いていれば導入店とのこと。

また配送手段も楽天スーパーロジスティクス(RSL)を導入し、楽天も自社の物流センターを増やしているようです。

さてこれらを踏まえ、楽天市場のシェア率を伸ばすために、以下のことに力を入れていくと良いのでは?と思いました。

①アマゾン並みのクオリティを。
品揃えの充実度
 モール型の弱み。Amazonに比べて日用品の品揃えが劣る。利便的になんでも手に入るECショップを目指す。

顧客にとって利用しやすいサービスに
 配送方法をもっと整備し、素早く正確に届く仕組みを。送料がバラバラなのを統一する。決済方法も統一する。

②アマゾンよりも上を目指す。強みをより生かす
・より顧客体験を充実させたサービスに。

→なんでも揃うAmazonに対して、もっと個性的な商品が手に入り、購入体験を充実させた流れを作る。売り手とのコミュニケーションの充実度の向上や、売り手のことがよく分かる仕組み。D2Cといったこれからもっと広がる小売のブランドとも手を取り合う。

・日本市場に集中してサービスの質の向上を図る
→日本の地方の特産物などの充実度の向上を図り、もっと強みに。

・利用層に合わせた戦略
 年齢層が高くなるにつれて利用者数が多くなるので、その層に合わせた出店者の充実度を図る。Ex)年齢層が上がれば上がるほど、どこの誰の商品なのか気になる。体に良いものか、使いやすいか、など。そのような要望に合わせたサイト設計をする。

▽両者サービスの利用者数
女性、男性とも35歳以上の方は楽天市場の方が利用している人が多い。

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(参考:https://raku2han.jp/2020/07/15/200715/)

上記はざっくりとしていますが、より細かい戦略も考えてみたいと思います!


さてここまで3つの点に関して述べてみました。

1.  ビジネスモデルの違い/そこから読み取れること
2.  サービス設計の戦略、差別化はどうしてる?
3. 楽天のシェア率を伸ばすにはどうしたら?(考察)

少しはアマゾンや楽天市場のことをより知れる機会になったでしょうか?また違ったサービスでNoteを更新したいと思います!


<参考記事>