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一度落ちたら抜け出せない社会

毎年ハロウィンの日のニュースと言えば、仮装した人の紹介や混雑した街並みが定番だったけど、今年は違かった。

「参議院選挙」と「京王線殺傷事件」だった。

特に殺傷事件はSNSやニュースで大々的に取り上げられていた。

そして、ニュースで殺傷事件のことを知った時に、なんだか少し容疑者の悲しさが感じられた。
少し共感できる部分があったから。

もちろん、周りの人を不幸に巻き込んだりしたことは良くないけど、そうなるまでに誰も救いの手を差し伸べなかったのは、日本の闇なんじゃないかなって。

ニュースで殺人事件の犯人について取り上げる時、大体容疑者の友達や近所の人のインタビューがある。
そして、その時に「そんなことするような人じゃなかった。」という言葉をこれまでも何回も聞いてきた。
今回の事件のニュースでも同様の発言を耳にした。

じゃあ、そんなことをするような人じゃなかったのになんで事件を起こすような人になってしまったの?

色々訳はあると思うけれど、最近生きていて思うのは、

「何かあっても助けを求めにくい社会だから」

「一度落ちたら、なかなか正しい道に戻りにくい社会だから」

と。

これは私自身もだけど、社会人になると何かあった時に誰に頼っていいのかわからなくなる。
友達が多い人、周りに頼れる人がいたら困らないと思うけど、意外に人に恵まれない環境にいる人多いと思う。

だから何かあっても頼れる場所がなく、孤独を感じて、悪いことを考えてしまう。

そんな環境にいる人が助けを求められる居場所が必要なんじゃないかなって。


あと、何かしらの理由で「就業できなくなってしまった」など、一度でも、社会一般的な環境から外れた時、そこから這い上がるのが難しい。

ブランクが出来たら不利な扱いを受けることが当たり前になっているなと感じる。

世間一般的には、「多様性」とか「雇用の機会を増やす」とか言ってるけど、実態はそうじゃない。

古っぽいルールが頭にこびり付いた人ばかりだなぁと感じる。
だって、日本の中心を動かす政治がそんな感じだから。

日本って豊かな国だし、周りの国に比べたら治安も良いから、良さそうに見えるけど、見えないところでは取り残されている人がたくさんいる。
苦しんで生きている人がたくさんいる。
なくなく自殺という手段を選んでしまう人もいる。

見えないところで苦しい人がたくさんいる。
そのことに気づくか、気づかないかで変わると思う。

もっと人が人を理解し合える社会になればいいのになって。
みんながしあわせになっていい、なれる社会を作るのって難しい。

大きい社会として捉えると難しい問題だけど、もっと身近に考えられる。

しんどそうな人が自分の近くにいた時に、スッと手を差し伸べるだけ。

誰かの「助けて…」の声に反応して、手を差し伸べられる人が増えたら、きっと救われる人が増える。

そんな優しさの輪で世界を変えられたらな。

何かあっても、手を差し出してもらうことで、また這い上がれる社会ができますように…

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