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当時の日記より62@2009 10/31

私のパジャマが気になって仕方ない姫(母)。欲しい欲しいとやかましい。しかし165cmの私と150cmを切る姫では到底無理。次の入院に新しいパジャマを持って行きたいから同じデザインの小さいサイズを買ってくれとしつこく、仕方ないので注文した。

2Fでぼんやり過ごしているとまた姫が登場。

「ここに袋に入れてまとめておいた服が無くなってる。何処にやったのよ!」

「知らないよ。置いてなかったよ。私が姫の持ち物を勝手に片づけると思う?」

「無いんだから卯月がやったとしか考えられないじゃないのっ」

いわゆる物盗られ妄想。まぁ、お金が無くなったと言い出さないだけましかも知れないけど。

そこへパジャマが届いた。

「ほら、良かったね。入院に間に合ったね」

と気を逸らす。

「あ、ほんとだ。可愛いわね。次に退院してきたら着よう♪」

「ちょっと待って、病院で着るために急いだんでしょ」

「持っていかない。可愛いから勿体ない」

むかむかする。

しばらくするとまた荷物が届いた。自家菜園をしている友人から大量のキウイが。

「立派だね、売り物に出来そう。追熟が必要だからまだ食べられないね」

例の段ボールの上に重ねると

「あぁ、ダメよ。野菜の箱から離したところにおいてちょうだい。野菜の傍だとキウイがどんどん熟してしまうの」

「そうなの?」

「そうよ。卯月は何も知らないのね。だからりんごを一緒に入れておいてよ」

???

「りんごは何の為に入れるの?」

「だからっキウイの中にりんごを入れると早く熟すからよっ」

「姫...。キウイが早く熟れると困るの?それとも早く熟させたいの?」

無視。そして会話終了。

私、頭がおかしくなりそうだ。じゃがいもにりんごを入れることと混乱したのかも。話を合わせてあげようと思ったけど、滅茶苦茶すぎて無理です。

その夜、携帯に親戚から電話がきた。姫が傍に居ないか確かめられた上で

「今日ね、おばちゃんから電話があったよ。どうして連絡してこないんだ、私のことを忘れたのかって号泣されて大変だった」

記憶が曖昧になってゆく恐怖をきっとあちこちに怒りでぶつけているのだろう。

ま、一番ぶつけられてるのは私ですけど...。


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