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当時の日記より59@2009 10/26

毎日悩んでいる。姫(母)は認知症を発症したのか、それともアスペルガー特有の症状なのかと。

以前から「自分から話題を提供」→「聞かされた私は姫の意見に反論」→「反論した私の意見に同意」

というパターンは見受けられた。意見を即座に翻す言動がとにかく嫌で喧嘩になったことも。

ところが先日の乾電池の件はこのパターンとは異なる。「話題を提供」→「理解出来ずに聞き返す」→「ぶちキレて私を責める」

色々調べたところ、思い出せない箇所の話を作ってしまう「作話」という言葉にたどり着いた。けれどこれが老人の記憶違いで起きているのか、認知症の始まりなのか素人の私に判断出来ない。更に厄介なのはアスペルガーにも作話傾向があるらしい。

今日も

「のりぴーの判決出たわね」

と言われたので

「違うよ、今日は初公判。量刑が確定するのは今度じゃない?」

と正すと

「何言ってるのよ、私は判決の日が決まったわねって言ったんじゃないのっ!」

とキレる。

いやもう私がキレそうですけど。

私が勝手に名付けた「姫語」に悩まされ

加えてとにかくこの人は単語を覚えるのが下手。特にカタカナに弱い。例えばファスナー。どんなに訂正しても「フアースナー」としか言えない。花のシャガを何百回教えても「シャガー」と書く。これはアスペルガーと関係あることなのか。

ラジオが好きな姫は聞いた内容を私に伝えてくる。

「あのね、長野県は3種類のリンゴを作ってるのよ。アキバイとシナノスイートとシナノゴールドですって。シナノゴールドってどんな味かしらね」

きっとそのインタビューを受けた農家で3種類栽培しているのだろう。面倒だからそこは聞き流すけど。

「シナノゴールドとシナノスイートの食べ比べしたじゃない。忘れた?」

「覚えてるわよっ!美味しかったもの!!」

つじつま合わせてる。それにね、アキバイじゃなく秋映(アキバエ)だからね、訂正しないけど。

何時間かしてまたりんごの話を思い出したらしい。

「アキモエってどんな味かしら」

アキバエだけどね。訂正しないけど。

独り言の多い姫が、アスペルガーで言葉を音のようにさらさらと発しているだけの姫が、認知症まで加わったらどうなるの?ただでさえ会話が成立していないのに、私は更に困難を極めるだけじゃないの?

怖い。

不安で不安でたまらない。



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