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一度膨らんだ風船はすっかり元には戻らないけれど

妊娠すると、当たり前だけど体重が増える。自分の身体の中にもう1人の人間がいるのだから、増えるのは至極当然のこと。
でも、その胎内にいた人間を外に出したとて、体重がすっかり元に戻るかと言えば、それはまた別の話。

わたしは妊娠中、体重が16キロも増えた。臨月のタイミングでは、体重が60キロオーバーになり、旦那さんよりも重いことにめちゃくちゃ衝撃を受けた。なんだかんだで産んだら元に戻るでしょ、なんて思っていたけれど、そんな考えは甘かった。

以前、何かのテレビで「一度膨らませた風船は、空気を抜いてもすっかり元通りにはならない。一度大きくなったお腹も同じこと」的なことを言っていて、ものすごく納得した。一度大きくなったお腹は、綺麗に元には戻らないし、開いてしまった骨盤も何もせずに元には戻らない。とにかく、体形が変わってしまうのだ。

目に見える数字としての体重は、一応目安にはなる。でも、体重だけでは表されない身体のラインの変化に、正直ものすごくショックを受けた。

今まで着ていたお洋服が着られない。袖がタイトなワンピースがなんだか窮屈に感じられた時、余裕で入っていたジーンズのチャックが閉まらなくなっていた時。まさか自分にそんな現実が訪れるなんて思っていなくって(太るとか痩せるとか体形の変化とか、そういうのが自分に身に起きるという想定をなぜか全くしてこなかった)、衝撃だった。

あまりに衝撃で、そしてショックで、自分がどんどんだらしなくたるんでいってしまうんじゃないかという不安でいっぱいになった。

そこから、なるべく毎日歩くようにしたり、食生活を気を付けてみたり、月一で身体のメンテナンスをしてみたり。ダイエットを意識する!みたいな感じではなくて、緩やかに、無理のない範囲で、自分のライフスタイルに合った取り入れられるものを着実に取り入れてきた。

そして、出産から1年と4ヶ月が経とうとしている今日。
ようやく、ジーンズが入った。

なんとなく、クローゼットにぶら下げてあったジーンズを履いてみようという気持ちになった。以前はもうチャックも閉まらなくなっていたので「あぁ、骨盤が開いてしまって体形が変わったのか……もうこれは履けなくなったのか……」と思いつつ、「もしかしたらまた履ける日が来るかもしれない」という一抹の期待を持って処分せずに置いていたジーンズ。久しぶりに足を通し、おそるおそるお尻の方まで上げてみる。するり、難なく履けた。そして、チャックもボタンも、スッとしまった。全然無理することなく、産前と同じような感じで、余裕で履けた。

あぁ、良かった。時間はかかったけれど、身体はちゃんと元に戻りつつあるんだ。とはいえ、すっかり元に戻るかと言われればそうではないので(ほら、膨らんだ風船は元には戻らないし)、これからも努力しつつ、ゆるりと今の体形を維持できたらいいなと思う。
ちなみに、産前の体重まではあと1キロ。体重なんてただの数字だけれど、どうせならこちらも元に戻せたらいいなと思う。


そんなわけで、今日もおつかれさまでした。


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