ちゃんと掃除をしたので、移動手段がひとつ増えた
ここ10年ほど、メインの移動手段と言えばもっぱら電車だ。
今までの人生で住んだことのある場所はどこも、数分待てば電車がやってくるようなところだった。そして駅までも徒歩10分程度。アクセスが比較的良い地域でしか暮らしたことのない人生なので、電車で移動することがメインの移動手段となるのは必然だなぁと思う。おかげで30歳になった今も自動車の運転免許証は持っていないし、今後も取得する予定はない（わたしが車を運転したら事故を起こしそうという懸念が大きすぎて取得する気になれない）。
とにかく、わたしの生活圏であれば、電車と徒歩を駆使すれば割とどこにでも行ける。今のところ、生活に不便をすることはない。なので、移動手段として忘れ去られていた乗り物がひとつあるという事実に、最近になるまで気づいていなかった。
そう、自転車。
わたしの旦那さんはロードバイク乗りなので、自転車自体はとても身近にあったはずなのだけれど、自分が自転車に乗るということに関しては全く頭になかった。
そもそも、自転車に乗ってどこかに行く頻度なんて、半年～1年に1度あるかないかくらい。記憶を遡ってみれば、最後に自転車に乗ったのは確か1年前の9月、川に花火を見に行った時かな……という感じ。
そんな1年間自転車置き場でそのまま置かれていたわたしの自転車は、めちゃくちゃ汚れていた。乗る頻度が少なすぎて、だいたいいつも自転車に乗ろうと思うと、まず掃除とタイヤに空気を入れるところから始めないといけない。わざわざそこまでして自転車に乗りたいとも思わないので、とても億劫になってしまう。
でも、多分、そろそろ、1年ぶりに自転車に乗る予定が出来そうな気がしているこの頃。1年前に自転車に乗って見に行った川沿いの花火大会の日が、そう遠くない日にやってくる、ような気がしている。
自転車に乗らないといけない日になってから掃除を始めるのでは、そのために当日のタイムスケジュールを組んだりしないといけないのが面倒くさい。そう思って、今日、ふと思い立って重い腰を上げた。
水道水をたっぷりと入れたスプレーと、捨てる予定だった布巾を持って、自転車置き場に向かった。さすがに1歳の娘ちゃんをお家の中で1人でお留守番させるわけにはいかないので、抱っこ紐で抱えたまま、手を最大限に伸ばして自転車の掃除をした。
スプレーで水分を吹きかけ、汚れを布巾で拭いて落としていく。1年間乗っていなかった自転車は、蜘蛛の巣まみれになっていたりして、それはそれは汚かった。気が付けば白かった布巾は全面真っ黒になっていたし、わたしの手も黒くなっていた。
布巾がどんどん汚くなっていくにつれ、薄汚れた黒っぽいボディが元の鮮やかな赤色になっていくにつれ、達成感を感じられた。
何かを掃除する、汚れたものを綺麗にするって、なんだか自分の気分までスッキリするようだった。
ずっと「やらなきゃな～」と頭の片隅では思っていた自転車の掃除にようやく手を付けることが出来た。今日のわたしはよくやった、えらい。これで今後は気軽に自転車に乗れるような気がする。移動手段がひとつ増えたので嬉しい。ま、気軽に自転車に乗るかどうかは分からないけれど。
そんなわけで、今日もおつかれさまでした。
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