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私が夫の名字に変えた理由

フォロワーさんから、プロポーズされた彼と名字のことでモメています!という相談をいただいたのをきっかけに、
私と夫がどのように「結婚後の名字はどっちにするか」を決めたかを振り返ってみました。

話し合いのきっかけ

我々が結婚後の名字について話し合ったのは、夫にプロポーズされてから1カ月くらいたった頃。一緒に住む場所や親への挨拶など結婚に伴ういろんなことの一環として話し合いました。
「そういえば名字どっちにする?」と言い出したのは私。

二人とも、絶対に改姓できないわけではないが積極的にはしたくないという意志だったので時間を取ってちゃんと話そうということになって、LINE電話で1回と、カフェ(具体的には明大前のドトール)で1回、それぞれ2時間くらいずつ話しました。

諸条件を並べて検討

決め方として、できるだけ多くの観点を洗い出して1つ1つ検討しようとなりました。
「名字 決め方」みたいなワードでGoogle検索した覚えもあるけどあんまり参考にはならなかった。

で、その検討結果がこちら。各項目ごとに、「この観点ならこちらの名字にした方がいい」という方に〇をつけています。
できるだけ多くの観点から考えたかったので、「他に実家の名字を継ぐ人がいるか」とか「家業があるか」とか私たちにとっては重要でない項目も検討しました。

検討結果

結局、私の名字を選んだ方がいい理由が1つもなかった
というのが、我々夫婦が夫氏婚した理由です。

まあいろいろ挙げましたが、私にとってはやっぱり「相手が自分の名字になって困ること」があったのが大きかったです。
これは‥ごめんなさいセンシティブなので少なくとも今時点でインターネット上に書き残すことはできません。方向性としては、「夫が私の名字に改姓すると、夫のフルネームが最低最悪な別れ方をした元カレと同じになってしまう」的なことです。

事実婚はどうか?

ちなみに、事実婚にする案も出たは出た。
でもやっぱり、相手に医療行為が必要になったとき家族として同意ができないことや、保険の受取人になれないことなど法的な夫婦でないと様々なデメリットを被るのが不安で踏み切れなかったです。
ちなみに事実婚の不利益についてはこの資料に詳しく書かれてるのでご参考に。「資料6 法律婚できないことによる権利侵害・不利益一覧.pdf

あと、これはカッコ悪いのであんまり言いたくなかったんだけど、私個人として、
婚活6年半でやっと見つけた結婚相手。彼は当時まだ26歳、これからどんな出会いがあるかわからない。法的な拘束力でがっつり掴んでおきたい
って想いがあったんですよね。。。
いや、わかりますよわかります。法律どうあれ気持ちが離れたら仕方なくない?逆に自分の気持ちが離れることだってあるんじゃない?とか。
でも、一緒に暮らせば「コイツもうヤダ!」って思うことなんていっぱいあるだろうし、そのときに関係解消が難しい方が関係修復しようっていう意欲が高まらない?って。

ちなみにこの点は今はちょっと感覚が違ってて、もはや子どももいるし35年のペアローンも組んじゃったし関係性が結婚当初とは比べ物にならないくらい密になってるからあんまり不安はないです。そもそも「コイツもうヤダ!」ってなることがなかった。

なので、今後時期をみて事実婚にする可能性はあります。

反省点、もやもや

とまあ、現行制度下で夫の名字を選んだのはよかったし、未だに夫に私の名字になってもらうのは嫌なんだけど、
ただし。ただしですよ。

世の中、彼女の名字が珍しかろーが自分の兄が家を継いでよーが改姓後の相手のフルネームが元カノと一緒になろーがかまわず彼女に改姓させる男はいっぱいいるじゃないですか。

私自身どこかに、「男性に改姓させるなら改姓メリットをたくさん上げなければいけない、これといったメリットもないのに男性に改姓させるのは気が引ける」みたいな気持ちがあったのでは?

それと、当時は「女性ばかりが結婚改姓するのはおかしい」という意識はもちろんあったんですけど、社会的な課題と自分たち個人の選択を混ぜてはいけないというか、「社会に一石を投じるために妻氏婚にする」というのはおかしいと思ってたんですよね。
今思えばそれも全然ありだったのに。
個人的なことは政治的なこと、がフェミニズムのスローガンなのに。

夫の両親が夫の改姓に反対するのは、夫が男だからでしょ? 娘だったら全然反対しないでしょ?
ていうかそもそも成人が結婚するのに親の賛成も反対もないんだわ。それでもそこを気にしちゃったのは夫のそして私の弱さだよね。

夫の会社に旧姓使用の前例がないのだって、9割が男性社員で結婚改姓する人が少なかったからでしょ?男性が多い会社は戸籍姓と職場姓の二重管理なんていうめんどくさいことを免れて、うちみたいな男女半々の会社は対応せざるを得ない。それ社会の縮図でしょ。

と思うと、話し合って決めたこととはいえ、結婚にあたり夫ではなく私が改姓したことは社会に存在する男女格差の影響を免れていないなあ、というのが現時点での認識です。

ので、今でも自分が改姓したこと、改姓した経緯は思い出すと憂鬱になるし
いつ事実婚にしようかなあとは常々考えてます。

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