ポジティブ心理学でウェルビーイングな日々を・12「心を開こう=私たちは幸せをタップリ味わうために生まれてきた」
今回はね、ちょっと衝撃の事実。
これまであなたに、色々と、幸せでいるためのコツをお伝えしてきたけれど、
実は、コツや理論をいくら知っても、
私たちの幸せを阻害する「最大の障壁」がある限り、
うまく効果が発揮されないんだ。
では「最大の障壁」って、なに?
それは、
「自分は幸せに生きるに値しない」という漠然とした感覚・・・。
・・・いやいや、それはないよ、と思ったかな?
もちろん幸せになりたいよって。
でもね、私たちは知らず知らずのうちに、
自らを幸せから遠ざけることをしていないかな。
作家のマリアン・ウィリアムソンは言っています。
『私たちが内側でもっとも恐れているものは、
何かをうまくできないことなどではなく、
私たち自身の果てしない可能性です。
私たちをもっとも怖がらせているのは、
私たちの闇ではなく、私たちの光なのです』
私たちは、なぜ、自分のなかの可能性、
そう、光を怖れるのか。
おそらく、その理由のひとつは、
「努力しなければ、良いものは得られない」と
幼い頃から教え込まれているから。
「痛みなくして得るものなし」という教えが、
「この程度の私で、幸せになれるはずがない(成功できるわけがない)」
という恐れに、繋がっている気がする。
だから、やりたいことがあっても、
一歩踏み出す勇気が持てない。
できなかったらどうしよう、
私なんかに、まだできるわけがないって、
ブレーキがかかっちゃう。
本気で取り組んで、もし失敗したら、
自分に失望してしまうんじゃないかって、
それも怖い。
本気にさえならなければ、
できなくても当たり前って、
自分に言い訳できるものね。
もうひとつの理由は、
「本当に欲しいものを手に入れたとして、
それを失ってしまったらどうしよう」という恐れ。
失うことを恐れるあまり、
そもそも手に入れないことで安心感を得ようとする心理がある。
「幸せすぎて、こわい」という言葉があるけど、
今の幸せが、いずれ去ってしまうんじゃないかと恐れるあまり、
自分から、その幸せを壊そうとしてしまう人さえいるんだよ。
壊れてしまったら、少なくとも、
「失うんじゃないか」という恐れからは、解放されるものね。
逆説的だけど・・・。
人間の心理って、複雑だよね。
だから、シャハー先生の、力強いメッセージを、
伝えておくね。
『私たちはみな、固有の価値ある資質をたずさえて、
それらを充分に表現するために生まれてきました。
本当に、本当にやりたいことをやり、
幸せをタップリと味わうために生まれてきたのです!
そして何よりも、私たちの本質は、
誰が何と言おうと善であり、
私たちは生きているだけで、
充分に価値のある存在なのです!』
心を開かなくてはいけないよ。
蓋がしまっているビンにいくら水を注いでも入っていかないように、
どんなに幸せになるコツを学んでも、
心が閉じていたら、効果が発揮されない。
幸せに対して、心を開かなくてはいけないよ。
あなたは、幸せでいていいんだ。
幸せでいて、当然の存在なんだ。
幸せでいることは、誰にとっても、当然の権利なんだよ。
シャハー先生は、
余命わずかな110歳の自分が、
タイムマシンで、今の自分に会いに来たとしたら、
なんてアドバイスするだろう?と問いかけている。
人生の最後を生きる私は、
今の自分に、なんて言うかな。
「お願い、こんなふうに生きて」
こんなふうとは、どんなふうだろう。
本当にやりたいことをやってくれと、きっと言うよね。
そう、シャハー先生は、
明日死ぬかもしれないと仮定したら、
本当に、本当にやりたいこと、
大切にしたいことが見えてくるよって言っているんだ。
そして、大切でないことに振り回されるのは最小限に抑えて、
ワイン通の人がワインをじっくり味わうように、
人生を味わってほしい、と言っているよ。
最後に、第9回目で紹介した、
シャハー博士の「結論」を、もう一度紹介しておくね。
『持続する大きな幸せは、
一つの劇的な出来事によってではなく、
幸せな体験を一つ一つ積み重ねていくことで、
少しずつ、徐々に築かれるものなのです。
私たちは、愛する人と触れ合いながら、
新しい何かを学びながら、
仕事をしながら、
それらのなかに「意義」と「喜び」を見出しているとき、
幸せに生きています。
そして、そうやって「意義」と「喜び」に満ちた体験を積み重ねていくことで、
徐々に、しかし確実に、永遠の至福へと近づいていきます。
これが、すべてです』
ハーバード大学の学生が夢中になった、
シャハー先生の教えるポジティブ心理学。
私たちも活かしていこう。
心を開いてね。
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※このコラムは主にポジティブ心理学に基づき、
幸せでいるためのエビデンスに基づく方法を紹介しています。
※ポジティブ心理学の分野では「Well-being」を高める方法が数多く研究されています。
※このコラムの参考文献 :「HAPPIER」タル・ベン・シャハー著
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