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One Day

予定のない、寒い寒い金曜日の夜。

久しぶりに大好きな映画の中の1つ、One Dayを観た。

エジンバラ大学を卒業した男女2人の、その後の23年を「7月15日というOne Day」を起点に描く、美しくも切ない物語。(以下とてもネタバレ)

お互い惹かれ合う気持ちを持ちながら、友達でいようと決めた2人。

なんだかんだずーっとお互いを想い続け、連絡を取り合い続ける。

それでも人生というのはきっと抗えないほど大きな力が働いているもので、どちらかの人生が上手くいっていて相手の存在があまり必要でない時、もう一方の人生はあまり上手くいっていなくて、相手の存在を心の底から欲している。

そんな切ないすれ違いを何年間も繰り返し、仕事で成功したり、どん底だったり、彼氏・彼女ができたり、結婚したり、子供ができたり、離婚したり。

ただ、人生の荒波に揉まれながらも、2人はお互いのことを大切に大切に想い続ける。

言えなかった想いを主人公のEmmaがぶつけた瞬間2人の関係は急展開を迎えるが・・・

Emmaがあの時パリでDexに飛び込んで行かなければ、もしかしたら2人は一生すれ違い続け、お互いを思う気持ちを持ちながら、でもEmmaは違う人と幸せな人生を全うしていたかもしれない。

飛び込んでしまったからこそEmmaは若くして亡くなってしまうけれど、その代わり自分の気持ちに正直に、人生最高に幸せな数年間をDexと送ることになる。

ハッピーエンドにならないのがこの映画の美しくも残酷なところで、思い合っている2人が23年の時を経て幸せになったお話だったら、きっと私はこんなに何度も見返していないし、涙を流すこともないかもしれない。

でもきっとこの映画は、人生には巨大で強い力が働いているけれど、それに抗うためには自分から勇気を出して決断しなければいけない。

どんな代償を払うことになれど、自分の決断に従って生きていけば、きっと信じられないくらい幸せな時間が訪れる。ということを伝えようとしてくれている気がした。

これは恋愛だけでなくて、友達や家族との関係でも、仕事でも、きっと色々なことに言えることだと思っていて。

「自分の気持ちに素直に生きて」って言うのは簡単だけれど、私達にはやらない言い訳、しない言い訳の方が潤沢に用意されてしまっているので、とても難しいこと。

どんな時も自分を信じて、自分に正直に生きていた毎日は確かに輝いていたなと、20歳の時に飛び込んだエジンバラの留学時代の自分を思い出しながら、色々考えさせられた。

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