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生涯頼れる3つの睡眠ルーティーン

アメリカでは8月・9月が新学期です。学校初日の前夜、子供達に『最初の週は新しい先生や友達のことなどで、楽しくても知らないうちに心のエネルギーを使うから、なるべく早く寝なさい』と言おうと思っていた矢先、2階から娘が降りてきて、さっさとスマホを夜の定位置に置き、「明日初日だからもう寝るね。おやすみ!」と部屋に戻っていきました。

小さい頃から口うるさく言ってきたことが、成長するにつれて言われなくても自分でやってくれる様子を垣間見れる事があります(親にとっては小さなwinですね✨)。

どのように良い睡眠をとる習慣をつけていくかを説明する前に「生涯頼れる3つの睡眠ルーティーン」というタイトルを付けた理由をお話しします。
子育てで一番大事なことは何か、と聞かれたら私は迷わず睡眠ルーティーンを小さい頃から確立すること、と答えると思うからです。

睡眠は心の健康のバロメーターと呼ばれるほど、精神衛生に直結しています。カウンセリングに来る方(若い人も)の中でもちゃんと寝れていない人がほとんど。寝れていないということは携帯の充電がきれそうな状態と同じように、心のエネルギーが底をついている状態と想像してください。
心を落ち着かせていく準備をして睡眠に着く習慣を作ることは、身体の健康だけではなく、心のケアが出来ることで、これは色々ある人生を生きていく上で重要な要素です。

新生児はあったかくていつも心地が良かったお母さんのお腹から外の世界に出てきて、それに慣れるまで時間がかかります。生後4ー6ヶ月くらいから、ベイビーに振り回されるスケジュールではなく、少しずつ寝る時間と起きている時間を*ケアギバーがリードする形に変えていきます。特に、夕方がっつりお昼寝をさせないように、お風呂やおもちゃで遊ぶなどして誤魔化して、夜より長く寝てもらうよう仕向けます。

これは赤ちゃんの睡眠だけではなく、ケアギバーが夜しっかり寝れる時間を確保することにもあります。

① 短くてもOK、寝る前の本読み習慣
トドラー時期に入る頃から寝る前に本読みをする習慣をつけます。子供が自分で読めるようになるまでは大人が読んであげます。本読みが学力に与える影響はここでは置いておいて、寝る前の本読みは子供が成長してからも、心を落ち着かせる作用があります。本の世界に入ることでいい意味での現実逃避が出来るからです。

② ナイトランプと子守唄で視覚&聴覚に寝るサインを送る

本読みをした後は電気を消し、うちでは小さな貝殻のナイトランプを灯していました。そしてベイビーの頃から寝る前にBGMの様にララバイ(子守唄)を流します。我が家ではCeltic Lulluby(ケルト民謡)のCDをかけていたのですが、子供達が小学生になった頃にはこの音楽=寝るという構造が出来ていて、旅行中などもこれをかけるだけで、2曲目に入る頃には寝てしまうという作用が勝手に働いてくれました💤

③ その日の振り返りで脳と心のお掃除
本を読んだあと静かな子守唄をかけながら、ルーティーンに追加したい事がもう一つあります。それはその日の出来事を振り返って、眠りにつく前に子供の頭と心の整理を手伝います。小さい子は刺激が多かったりすると、からだが熱くなって寝苦しくなることがありますよね。「今日はX Xくんのお家に行って、みんなで遊んだね。X XくんとX Xちゃんがケンカしちゃった時はびっくりしたね」とか「幼稚園の帰りに桜がいっぱい咲いていてピンク色だったねぇ」という感じです。

小学校に入ると親と別々の時間が増えます。今度は「今日一番よかったことは?悪かったことは?」「新しい先生が来たって聞いたけど、どんな先生?」という具合に子供にその日の振り返りをさせます。学校から帰ってきてすぐよりも時間が経っているため、一歩深い話が聞けることもあります。また、子供が不安がっていることなどを話す機会にもなります。

まとめ
この様に、ここで紹介したルーティーンはただ睡眠をとらせるのが目的ではなく、本読みすることで現実の世界からちょっと離れ、落ち着いた雰囲気の部屋で1日を振り返ることで、自分を客観的に観察するスキルも学んでいきます。その日にあった出来事を脳みそは睡眠中に整理整頓し、身体の細胞も睡眠によって修復されます。仕事の終わりに使っていたタブを一つ一つ閉じて、パソコンをリセットするのと似ています。

自分へのケアやマインドフルネス(自分と向き合うこと)を習慣づける事で、色々なことが起こる人生を、強く楽しく生きていって欲しいですよね。



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