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事例の少ない妊娠・出産〜出産リハーサル!?〜

筋ジストロフィーを抱え歌う小澤綾子のnoteをお読みいただきありがとうございます!
あっという間に妊娠9ヶ月となりお腹もぽっこり大きくなってきて更に動きづらくなってきました。
ミュージカルにコンサート、大きな出番を終え、いよいよ出産準備に本格的に入る中、事例の少ない妊娠・出産なんだと改めて感じることが多いので書き綴っていってみようと思います。


県内でも全国でも有名な病院を選ぶも、症例のない出産と言われる


東京から、妊娠をきっかけに地元の県へ戻ってきました。筋ジストロフィーという難病を抱えながらの初めての出産ということで、不安もあり、少し遠いですが、県内でもそして全国でも名前の知れている有名な病院に通うことにしました。そこでも、この病気での出産事例はあることはあるが、かなり珍しくて症例が少ないですね。と言われ、少し緊張が高まりました。

出産時に何かあった場合、赤ちゃんかお母さんか?


進行性難病筋ジストロフィーという難病を抱えての症例の少ない出産に挑むため、また高齢出産でもあるため、産科外来はハイリスク外来というものに切り替わり、他の妊婦さんは普段しないであろう様々な検査をしました。
病気の進行をかくにんする血液の数値、呼吸器の検査、心電図に心臓のエコーなど毎回検査はみっちりでした。ハイリスクで産むということで少しでも赤ちゃんのために準備できることは何でもやっていこうと思いました。
また、センシティブではありますが「出産時に何かあった場合、赤ちゃんかお母さんか?」そんな質問もされました。
私は病気があってもここまで周りの人に支えられながらも、やりたいことをたくさん叶えてきて、とっても幸せだなぁと思える今を過ごせています。だからこそ、新しい命にもそれを体験して欲しい。
そう思って、産みたいです。と先生にお答えしました。
もちろんどんな出産も命がけです。改めて新しい命が生まれてくるってすごいことだなぁと思いました。

毎回検診はハイリスク外来で1日がかり


普段驚くことに?病気はあるけど、治療方法がないため、薬も飲んでおらず、病院に行くことは数年に1度検査のため今回出産に備え、産科だけでなく、筋ジストロフィーという病気自体の様子を見るため神経内科、そして出産で体の機能を落とさないためにリハビリテーション、いざとなったときにどんな麻酔をかけるかを事前に検討する麻酔科、また普段から不安症もありメンタルヘルス、と本当にたくさんの科にかかることになり、毎回普通の妊婦さんなら1時間程度の検診も、私の場合は毎回1日がかりでした。結構これは妊娠して疲れやすい体にはシンドイですね・・・!

綿密な準備で出産を検討


出産事例が少ないと言われた、私の病気での出産にむけ、様々な情報を病院の先生と一緒に集めました。同じ病気で出産されている先輩方に話を聞きに行ったり、患者会の出産アンケート事例を調べたり。
先生の方でも様々な病院にコンタクトを取って、事例を調べてくださいました。
そしていざ出産そのときに、この病気でいきむことができるのか?出産の体制が取れるのか?スタッフはどれくらい必要なのか?そんなことをシュミレーションするために、実際にLDRと呼ばれる出産するお部屋を見せていただき、病院に運ばれてからの流れを練習・体験もさせてくれました。

ベッドに横になる感覚、足を開きいきむ感覚など様々出産前に体験させてもらうレアな経験から出産へのリアルなイメージがついていきました。

夫は想像して感動して泣きそうになったそうです。私はいよいよかぁと思うと病気のこともあるので、無事にこの大切な命を出産できるのか?と思うと少し不安になっているのも本音ではあります。
でもたくさんの人に支えられてきっとうまくいくと信じていこうと思っています。

妊娠9ヶ月、お腹もグングン大きくなり、予定日までのカウントもどんどん短くなり出産が近づくにつれ、心配でメンタルが少しやられてきました。

色々とあるけど、無事に出産できるよう、いいイメージを持って、赤ちゃんと共に頑張ります。
今日もお腹の赤ちゃんは力強くお腹を蹴っていて、改めて新しい命の大切さを感じながら今この時を過ごしています!

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