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THE SWINGING CITY:セルフ解説1-1

漫画サイト「よめるも」にて、新連載『THE SWINGING CITY』が公開となりました。

THE SWINGING CITY - よめるも (merumo.ne.jp)

1960年代頃、「スウィンギン・ロンドン」と呼ばれる時代の英国が舞台のブロマンス・ミステリーです。
私が地球上で一番好きな場所・ロンドンが、「世界の流行の発信地」として輝いていた時代を描くということで、大変に鼻息荒く、前のめりで制作しております。

今回、晴れて大好きな場所・時代を描ける機会が頂けた!ということで、もう一歩踏み込んだ、なにか楽しいことをしたいな~と考えていました。
そこでこちらのnoteでは、英国での取材エピソードを交えつつ作者自身が原稿に込めた「英国的なもの」を自ら解説して、作品に興味を持ってくださった皆様や、イギリス好きなアナタに一緒に更なる沼の深みにハマっていこうぜ!を促す追っかけ企画をやっていこうと思っています。
よかったらみんなも、感想・気付いたこと、ご自身のトキメキポイントなど一緒に語ってね~!

●場所の話

今回の連載では「なるべくロンドンのアイコン的な場所を詰め込んで、具体的な場所を描いていこう」と決めており、背景などにも実際の街並みを積極的に描いています。
作品の冒頭には特に、「これはイギリスの、ロンドンが舞台の漫画なんですよ~~!)が伝わるように、ロンドンを象徴する場所やアイテムをギュ~~ッと詰め込みました。
いつか読者の皆さんと、聖地巡礼したいな~!との野望も込めています!

ビッグ・ベン(Big Ben)

これを描かねば始まらねぇだろ!というロンドンのアイコン。描くのが本当に大変(でも好きだから描いちゃうんだ…)
「ビッグ・ベン」はもともとウェストミンスター宮殿(英国国会議事堂)に付属する時計台の大時鐘の愛称で、現在は建物の呼称として使用されてるんだとか。時計台に愛称あるって面白いな!
2017年に改修工事が始まってコロナで延び延びになっていましたが、2022年6月に渡英した際には大変きれいになって復活しておりました。
1859年の建立なんだけど、補修の際も当時の趣をそのままに残すようにしているそうで、趣あるその姿を眺めていると、なんだかタイムスリップしたような気持ちになります。

なおこのページは私の師匠に添削していただいていて、「早朝であること」を表現するため、完成後に丸っと色を塗り直しました(左が修正前で、右が修正後の早朝バージョンね)師匠、添削ありがとうございます!
が、これがさすがに大変で、ロンドンの部屋に引きこもりながら「私今地球で一番ビッグ・ベン塗ってる女じゃん…」と虫の息で作業をしたのは、今ではいい思い出です。

ピカデリー・サーカス(Piccadilly Circus)

ロンドンの繁華街「ピカデリー・サーカス」にある広場も描きました。
沢山の人や車が昼夜を問わず行き来している、とっても賑やかで華やかな場所です。
手前にある黒いのは通称「エロスの像」で、待ち合わせなんかにも便利です。(「ハチ公前集合」的なね)

左側の方に像があるのよ(写ってなくてゴメン!)

現在は巨大な街頭ディスプレイがそびえ、ネオン輝くカッコいい感じなんですが、1960年代には巨大なコカ・コーラの看板が立っててとっても素敵だったので、実際に自分で撮った写真と、当時の資料写真を見比べながら描きました。

●朝食の話

「イギリスの飯は不味い」と言われて久しいですが…ご飯を食べるのが大好きな私は、少しでも魅力が伝わればとめちゃくちゃ張り切って食事シーンを描いています。
美味しいご飯の絵見るのも描くのも大好きなんだよね~!
第1話で描いたのは、絵の師匠から「ここだけ異様に絵の解像度が高い」とのお墨付きをいただいた笑、渾身の「フル・ブレックファスト」。
「イギリスで旨いもん食べたかったら1日3回朝飯を食え」とも言われる、美味しい英国飯の代表選手です。

(ちなみに、英国の伝統的な朝食を総じて「イングリッシュ・ブレックファスト」と呼んでいるのも見かけますが、これは厳密にはイングランドで供されるもので、スコットランド・アイルランド・ウェールズでは呼称が異なるようなので、総称「フル・ブレックファスト」を使用してます。)

フル・ブレックファストの内容は地域等により異なるようですが、おおむね以下のような感じ。

今回の英国滞在でも何度か食べたんですが、お店によっても個性があって、食べ比べも楽しいです。

漫画の中で特筆すべき点としては、私芋描き忘れてるんだよねw
イギリスはお芋大国だというのに…!!
読者の皆様におかれましては「ああ、この日はジャガイモ切らしてたんだな」とご推察いただけますと大変ありがたいです。

このフル・ブレックファスト、全部イチから作るとどう頑張っても1時間近くかかってしまうのですが、特に時間のかかる「ベイクドビーンズ」は缶入りのものが売られていて、スーパーなどで手軽に入手が可能です。
私は以前自分でも作ってみたことがあるのですが、ご飯を作っただけで今日はもう完全にやりきった!!という気持ちになるボリューム感でした笑。
(手作りしてみた時の漫画はコチラ)

漫画を見て、これ食べてみたい~!と感じたり、私も好き!なんてご自身の思い出を浮かべてもらえたらなにより嬉しいです。

さて、思いつくままに書いてみましたが、1話に色んなネタをギチギチに詰め込んでいるので、ひとつの記事では収まりきらず…!
次回は同じく1話から、お皿の話・パジャマの話・コーギーの話をしたいと思ってます!

続きはマガジンをご購読くださっている方向けのおたよりです。

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