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自分のモノサシは自分にしか使わない

以前から言われていることだけど、最近いろんな場面で、自分のモノサシで他人のを測ってみたり、他人のモノサシを自分にあてて見ると気持ちがよくないなと思う。女性のあるあるパターンでそんなシーンをいくつか思い浮かべてみた。

月経痛、PMS大変なの分かるわ

女性は約40年間、女性ホルモンの波にいつも揺さぶられている。女性ホルモンが分泌されている間は、毎月訪れる月経。これは子宮を収縮させて整理の血液を外に出す働きによるもので、それが過剰になると下腹部あたりの痛みが強くなる。
月経はごく自然の現象で病気ではないけれど、日常生活がままならなくなるほどの痛みを伴う場合は「月経困難症」。婦人科での治療が必要だ。
女性だと、自分も経験しているから程度の差はあれ「痛み」があることがわかっている。ただ個人差が大きいので、「辛いけど我慢はできるよね」みたいにわかった気になって自分のモノサシで人の体調を推測する人もいる。

PMS(生理前の3−10日に起こる不調)は、女性の7割が何らかの不調があるというのだが、これについてはさらに顕著だ。出血するという現象がないので、自分でも何の不調か認識しづらいこともある。
実は私、月経が始まると一日目、二日目くらいは薬なしではいられないけれど、PMSはほとんど感じない3割に入る。
だから更年期の勉強を始めるまで、PMSの知識がほとんどなかった。
40代前半のママ友に更年期講座をしたときもまだ更年期症状よりPMSどうにかしたいという話になったっけ。
やはり、知るってことは大事だな。


一人っ子はかわいそう?

結婚10年でようやく一人授かったものの、一人産むと二人目どうする問題ってやっぱり外野は気になるものか。
「一人っ子はかわいそうよ」「早く兄弟作らなきゃ」と10年前に言われたことは結構覚えているもの。世間的にそういう風潮があるのは知っていたけど、やっぱり面と向かって言われるとゾワゾワした。一人できたら二人目も自然とできると思うのだろうか。

最近はあまりなくなったかもしれないけど、子ども同士でも「なんで兄弟いないの?」って言われることもあるらしく、小学校低学年の頃はよく「弟か妹産んでくれよ」って言ってた。
やっと無理だとわかったらしいが、こればっかしは欲しいものを買うみたいにいかないもんで。
子どもにも小さい時から、「普通」「当たり前」みたいなキーワードを使って、他人のあれこれ言わないことは徹底させている。そうしないと多様な社会で逆に生きづらくなるって思うから。

更年期のよくある誤解

月経同様、更年期も個人差が大きい。だからこれも自分モノサシで測っちゃ人が多い典型と言える。
更年期や約6割が更年期症状を感じ、更年期障害はおよそ3割といわれている。
更年期の症状って、実は200もの種類があり、中にはあまり知られていない白髪や肩こりや物忘れなんてものもあるから、それを知っていれば9割くらいは症状があると言っていい。
女性で誰もが通る道だからこそ、自分の症状の程度と他人は全く違うのだと思っていないといけないということ。
「更年期は暇な人がなるのよ」「忙しくしてれば更年期なんて感じないわ」という言葉が、親世代のシニア女史から聞かれることがある。

やはり、女性特有の悩みや症状は、女性だから分かるということはなく、正しい知識を性別問わず、年齢問わず、幅広く知ることで、この手のモノサシ問題は少し減るような気がする。

が、世の中には、仕事、人間関係もっともっと複雑で、一筋縄にはいかないのも現実で、SNSの誹謗中傷なんてのもその一つ。

自分のモノサシは全然正確じゃないし、時にはメモリがかなりずれるし、そういうことをわかっていれば他人に使うことはないと思う。

そんなことを週のはじめにぼんやり考えていた。

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