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2023年秋学期全般 振り返り

2023年秋学期。博士も2年目。
なぜまだアカデミアにいるのかよくわからなくなり自問自答のループの中あまり進歩がなかった1年目と比べると、Teaching Fellowとしてハーバードデザインスクールの主にランドスケープ専攻の修士の学生30名の授業(ランドスケープの理論のクラスです)を担当したりと、少し自分の居場所ができた気がして、1年目よりは有意義に時間を過ごすことができました!毎週金曜日に、1時間15分のクラスを2コマ担当+成績つけなどが仕事で大変でしたが、なんとか無事に終えることができました。

授業最終日に学生たちと。
本当みんな良い笑顔!

受講した講義は、指導教官(副査)でもあり、前デザインスクールの学長のMohsen Mostafavi先生のJapan Story。この講義では、鉄コン筋クリートを見たり、柳美里の『JR上野駅公園口』を読んだり、なかなか刺激的でした。本の方はアメリカで翻訳本としてNational Book Awardを受賞したとあって、人気とのことで、授業での切り口は建築都市空間の物理的な空間性と社会的な空間性の分析を行いました。個人的なかつ一般的な感想としては、西洋からの日本のイメージはもしかすると思った以上に多様なのかな、というところ。日本人の私が、外からの日本のイメージは、クールジャパンが取り上げる「食」、「アニメ」、「ポップカルチャー」あたりと先入観を持ってましたが、うーん、授業で扱った作品は、どれももっともっとニュアンスが強調されているような。

ちなみに、研究に関しては、テーマをフィリピンから日本の音風景にシフトすることに決めたのも大きな変化です。フィリピンの竹楽器の活動はライフワークとしてずっと続けますが、文献の多さ、指導教官の専門領域など踏まえ、研究は、音と都市化(Sonic Urbanism)日本の景観/風景論とエコロジカルアーバニズム、都市のイメージあたりを深掘りすることになりそうです。

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