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2021年に置いてきたもの


私は自分のキャリアを自分で作ってきた、という自負がありました。
アルバイトから始めたアパレル業界。
大好きな仕事で様々なポジションにつき、海外出張にも行かせていただきましたしとても大切な顧客様もたくさんいました。
そして、自分の可能性を広げるために転職したコンサル業界。
アパレルから20代後半まで積んだキャリアを自分でコントロールできるように異業種に転職した結果、今となっては職務経歴上お仕事選ぶ際の選択肢は格段に広がりました。
そして、収入も上がりました。

転職してから3年目くらいからでしょうか。
仕事に忙殺される中で、自分らしさや自分の文化を発信する機会がなくなり自分の「好き」や「世界観」の価値がわからなくなり(本来は価値なんて測るものじゃないですよね、麻痺してました)、逆に外から求められるスキルやポジションを軸とした思考が凝り固まりいかに仕事ができるか、が判断基準になっていきました。
そして決して得意じゃなくても努力で補っていた仕事上の成果はやはり気持ち的にも能力的にも限界がありずっと停滞していました。

やりたいことをやろう、このままではだめだ、と思っても私が捨てられなかったもの。
それは
・年収
・キャリア
でした。

自分の努力で広げたキャリアに、上げた年収の実績と今の生活。
今の自分が幸せを感じにくい世界にいるのにそれを手放す勇気は出ない。
昔は失ったらまた0から頑張ればどうにかなる!と思っていたのに、いつからか自分の価値がわからなくなりその内から湧く勇気や自信もありませんでした。
今の生活を手放せない。
でも、働いている自分は満たされていない。
どちらかを選ばないといけないかのような現状に悩む方も多いのではないかと思います。

2021年を通して、公私共に色々な変化が起きた中で周りからの目や自分の中で手放せないと思い込んでいたものや自分の価値の見積もり方を見直しました。
その結果、気がついたのは今私が守ろうとしているものは形式的なものは無くなったとしても、自分自身の経験として決して失われるものではないということ。
そして、過去の自分が未来の私のために与えてくれた機会(ギフト)をしっかり自分の中にとどめ、昔から変わらない「幸せで生きること」という本来の目的こそが大切なのではないかなと思いました。

「せっかく積み上げてきたのにもったいない」
この考えを2021年に置いてきました。

その思いしか残らないのであれば、今の環境から飛び出て新しい世界を見に行く時かと思います。


転職などは安易に勧めるようなものでもないですし、人により状況が違います。
ただ一つ言えるのは、どの道を選んでも結果ご本人が幸せで納得していれば失うものはないと言えるのではないかなと思います。

人の挑戦は素直に応援ができるのに自分のことは信じられていない。
そんなチグハグな数年間を過ごしていたように思います。
自分が大切な人に抱く「信用」「愛情」「優しさ」は本来自分にも向けるべきことなのだというの心に留めていきたいと思います。

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