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理由探しで落としたかけら

なんて言っているのか分からない、分からないけれど口を大きく開けて、目頭にうんと力を込めて目を瞑り、必死な私がいる。

そんな必死な私は私でありそうで、必死な私を見つめている方が私のような気もする。

そんな不思議な世界に迷い込んだまま、目を開けたら今日という1日が始まった。

さっきまで目頭に力を入れていたからなのか、頭がずーーんっと重く、まだ意識は彷徨っている。定かではない思考を起こしながら、ゴミ袋の口を縛って捨てに行く。

あれだけ毎日居たアブがいない。やっぱりそろそろ秋なのかと思いつつ、毎日のように季節の移ろいに感傷に浸るのは、重ねてきた年齢のせいなのか、と物思いに耽ける。

あ。また自分の感情に理由をつけている。

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1,910字

かみつれ

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