見出し画像

「しなやかさ」を求めて

文章を考えたり書いたりする過程の最中、自分の文章に対して「まだまだ」と「もっと」と言う気持ちに襲われ、筆が止まってしまう時がよくある。

「まだまだ」私には教養が足りない、「もっと」自分の心から出てくる思いや考えに言葉をしっかり当てはめたいが、自分の頭にある引き出しにはその言葉を持ち合わせていない。そんな感情が渦めくと、未熟な自分の文章に対する評価というものがとても怖くなっていた。

どちらかと言うと、このような評価などに恐怖心を抱かないような「意思が強い」と評されてきた半生だったが、私自身は、この心にある芯や意志は折れやすいと思っている。

これは持論だが、本当の「強さ」とは、心に芯があり、その芯がしなやかであることなのでは、と思っている。

反して、私の持ち合わせているものはカチコチに固まり柔らかさのない芯だ。あらゆる「恐れ」に対抗するために武装して、コーティング加工しておかなければ、ボロボロに砕け散ってしまう、そんな「強そうに見える」ものだ。

未来に対する「恐れ」、人からの評価に対する「恐れ」、、、。

「恐れ」という一言には様々な名前を付けることができる気がするけれど、一番私の心の根にあるのは「死」への「恐れ」。身体に少しでも痛みや異変があると、大きな病気ではないかと、恐怖で心が固まる感覚がある。

私は、とても恵まれていることに、長生きの家系なのか身近な親族の「死」というものにあまり直面せずにここまで生きてきている。それもあるのか、「死」というものに向き合う事にも何とも言えない大きな「恐れ」がある。

しかしそんな最近、ある作品のインタビュー動画が目に焼き付いて離れなくなった。

ここから先は

1,554字

¥ 150

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,870件

#振り返りnote

84,835件

ZINEの制作費や、表現を続けるためのお金として使わせて頂きます🌱