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No12『9月1日 母からのバトン』樹木 希林 内田也哉子



『9月1日 母からのバトン』樹木 希林 内田也哉子

「死なないで、死なないで……。
今日は、大勢の子どもたちが自殺してしまう日なの」

母が遺し、娘が受け継ぐ、
生きづらさを抱える子どもたちへのメッセージ。



9月1日というと、私たちは何を思い浮かべるだろうか?

私にとって、9月1日は「スタートの日」だった。

・秋が始まる日
・新学期が始まる日
・各国が独立し、独自の憲法を作った日

なんだかめでたい日だった。

一方で悲しい日でもあることを知った。

自殺総合対策推進センターHPより引用

こどもたちが自らこの世を去っていく日だ。
学校が始まるのが嫌で嫌で嫌で仕方がないのだ。

ある人にとっては何度でも戻りたいくらいキラキラした思い出だとしても
ある人にとっては死んでしまいたいくらい苦痛な日々なのだ。

行きたくなくて仕方ないのに、
世間からはいかないと腫物扱いされ、
親には聞く耳を持ってもらえずに無理やり登校させらる子供たちが多いのだそう。


ここからは私の考えだ。
何が正解で何が間違いで、何が正義だなどとは思わない。
ただただ、こうだったらいいのになあ、という私の想いだ。

死んでしまうくらいなら、学校なんて行かなくていい。

私は学校が好きだった。
友達と一緒にご飯を食べて、授業中にうとうとして笑いあったり、
こっそりLINEする時間も好きだった。

でも私にとっての幸せが全ての人にとって幸せだとは限らない。
この世界にはいろんな幸せが転がっているから、
それぞれが自分にあった幸せな道を進めばいい。

・日本にいずらいなら海外へ行けばいい

・働くのが苦痛なら、週3日だけ頑張ってあとはお金のかからない田舎暮らしをすればいい

・学校に行きたくないなら行かなければい

・それでも学びたいなら、通信またはフリースクールに通えばいい

いろんな道がある。
今、こう思えるのが私自身がいろいろな道を歩かせてもらったからなのだ思う。

楽しい学生生活の中にも苦しい出来事はあって、どうしても無理だという日は休んだ。私の両親は何も言わずに見守ってくれた。

東京へ行くことも、
海外へ行くことも、
いきなりヒッチハイクで日本一周することも応援してくれた。
(心配そうな顔はさせてしまったが、、)

そうして、私は色々な道の美しさを知った。
だから周りで
「学校に行きたくない!会社に行きたくない!」という人がいたら、
「じゃあ行かなければいいじゃん」と伝えることができる。

「行きたくない!」にも
・本当に苦しくて行きたくない
・本当は行きたいのにバリアを張っている
・逃避
など色々な種類があるため、しっかりと根底の想いを聞く必要はある。

そして自分のお腹から生まれたこどもなら、
いろいろな想いがわくだろう。

でも、苦しんで苦しんで世界がモノクロに見えてしまうのならば、
へんてこな道でもいいから、
カラフルな道を歩んでほしいと強く思う。

そのためには私自身が、これから親となっていく人が、
自分の夢や目標をあきらめることなく、
いろんな経験をすることが大切なんだと思う。

守る家庭がある人
結婚を考えている人
こどもと触れる機会がある人
はぜひ一度読んでほしい本だ。


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