2021年Dハロ問題に迫れ(後編)
1984年に公開された映画スーパーガールに影響された自身はDCコミックス派なのだが、そのDCと並ぶヒーローコミックのブランドに、スパイダーマンで有名なマーベルが有る。そのマーベルはディズニー傘下ではあるが、TDRのパークでは展開されていない。
ディズニーがマーベルを買収した時点で、既にマーベルはユニバーサルと契約していた。親会社がディズニーになったからと云ってユニバーサルとの契約の効力が消滅するわけではないが、日本ではOLCの意向により、マーベル作品のアトラクションやエリアは計画すら無く、Dハロもマーベルのみ禁止されている。同じ買収でもピクサーとは正反対の扱いだ。
更に日本では契約上スパイダーマンだけでなく、マーベルの商標も使えない事情も有り、それが計画すら無い理由なのではと推測する。
また、ピクサーはファミリー向け作品に特化しているのに対し、マーベルはスーパーヒーロー作品に特化し、ファミリー向けとは言い難いことも理由に有ると思っている。
キングダムハーツもファミリー向けではないが、本家は登場し、ゲームのキャラクターとの絡みも有る。一方ツイステは、ファミリー向けではなく、本家との絡みも無ければ資本関係も無い。契約面を除外して比較しても、まだマーベルの方が現実味が有る。ツイステはそれだけ特殊と言える。
そして以前も触れたが、解禁されたところで衣装の問題が有る。日本で販売されている、子供向けを除く版権モノのコスプレ衣装のうち、9割以上が海賊版だ。それぞれの海外で生産し、Amazonマーケットプレイスやヤフオクなどで販売している。多いのは中国発送で、税関やロジスティクスの絡みで到着が遅れていると云うツイートもよく見る。
ツイステ公式としては、公式衣装しか認めず、自作衣装に関しては事実上の暗黙だが、同時にそれ以外…つまり海賊版に関しては購入と使用を認めていない。しかし、見る人が見れば判るが、既に出回っている海賊版を自作と宣言して使用しているコスプレイヤーもいる。
特にツイステの衣装に関しては、版権に対して厳しいディズニーが相手だけに、購入や使用を止めるように注意喚起するツイートが時折出回るのだが、現状「やった者勝ち」なのだ。
また、公式衣装は総じて高価な上、この記事を書いている時点では公式衣装の発表が無い。公式であれば、高くても喜んで購入すると思うのだが。
自作はやってみると意外と簡単だから…裁縫を学びミシンなどを買い揃える必要が有るが…チャレンジしよう、と呼び掛けるコスプレイヤーもいるが、それもツイステに関しては事実上「黙認」であることに注意が必要だ。そもそもコスプレ自体、同人活動と同じでグレーゾーンの領域だが。
このように、ただでさえツイステのハードルは高い。後は「聖地」扱いによる騒ぎも予想されるが、それは別の記事で言及する。
2020年が見送られた分、2021年に賭ける者は間違い無く多い。それまでに、入場やTDR内でのイベントの条件が緩和されなければ話にならないが、その時にはツイステは配信開始から1年が経過している。
ツイステはアニプレックスの新たなビッグタイトルでもあり、雨後の竹の子の如く乱立しては1年ほどの短命に終わるものが多いソシャゲ…特に女子向け…の中でも順調に売上を計上している。何も問題が無ければ、数年はサービスが続くだろう。
同時に、ツイステのコスプレ…一般人の仮装の領域ではない…解禁を望む声も益々増えると予測する。非常事態宣言発令中から自宅でコスプレをする宅コスでツイステの自撮りが出回り、宣言が解除されるとスタジオに行って撮影する人も増えた。それらの写真の殆どがRTもいいねも3桁を叩き出すのは、それだけツイステの人気と需要が高い証左だ。
しかし、Dハロはコスプレイベントではなく、ハロウィンの仮装パーティーの延長でしかない。その点を履き違えることによる問題も懸念される。
ツイステコスプレ解禁の機運が高まる一方、OLCはDハロだけでなくイベント全体の在り方の抜本的な見直しを迫られている。「聖地」で遊びたいと云うのも判らなくはないが、全てはOLCのみぞ知るところ。
ただ一つだけ言えるのは、2021年にDハロが復活した際、ツイステの可否に関わらず入場チケット戦争は今の比でないほどに激化するだろう。
Dオタも多数巻き込んだ戦争は、当面終わりそうにない。尤も、ニューノーマル下で、この戦争が終わるとは端から思っていないが。
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