TDR再開とツイステ民と(前編)

ようやくと云うべきか、日本最大のテーマパークであるTDR…東京ディズニーリゾートが営業を再開した。入場チケットはネットのみの取扱、それも日付指定の上で事前販売のみで、連日フォロワーが抽選の当落に一喜一憂している。
また、年間パスは使えないが、払戻や延長などの特例措置をするらしい。
尤も、自身はTDRに行ったことも無ければ、TDRを展開するOLC…オリエンタルランドの業績にしか興味は無い。経済学部経済学科出身の性だ。契約しているJALカードSuicaのブランドでもあるJCBが時折、JCBユーザー限定の抽選制貸切イベントを開く。それに当たれば行ってみたい、と云う程度だ。

この再開に絡んだOLCの株主総会では、株主への優待措置などについての質問が出たようだが、自身が最も気にしているのは、以前書いたソシャゲのツイステ…ディズニーツイステッドワンダーランドのファンの存在だ。
あの時は、そもそも何時再開するのかも判らないままで、過去の件からの懸念を書き連ねた。しかし、いざ再開となって、あの一種の「よからぬ妄想」が現実のものになる、と云う確信に変わった。
以前書いた記事と重複する部分が有るが、今回は営業再開後のタイミングで改めて書く。

3月下旬の連休、外出自粛が叫ばれる最中にソニーミュージックの子会社アニプレックスが配信を開始したツイステ。家で過ごす、所謂巣ごもり需要の伸長と云う社会情勢も追い風となって、ロケットスタートを切った。女子向けのソシャゲとしては売上高が断トツで、ソシャゲ総合でも上位に食い込む。
それだけでなく、Twitterなどにイラストやコスプレ写真…衣装は現状自作に限る…をアップすれば須くバズるほど、女子向けコンテンツとしては新たな社会現象になっている。

そのツイステのモチーフは、ディズニーのマスターヴィランズ。ただ、モチーフと云うだけで、中身はあくまでオリジナルだ。
但し、マスターヴィランズの聖地は有る。それがTDRのアトラクションやオブジェだ。謂わば、TDRはツイステの聖地の集合体となる。
配信開始の時点では休業中で、再開の時期は全く読めなかった。しかし、配信から3ヶ月が経った時点での営業再開は、有名でアクセスもよい浦安市舞浜のテーマパークへの聖地巡礼が現実となることへの希望を、ユーザーに抱かせるには最適なタイミングだ。尤も、これは全て偶然なのだが。

さて、所謂ツイステ民が聖地巡礼に訪れることは想像に難くない。しかし、ソシャゲやオタクの業界では知られた存在であるツイステの社会的な認知度は低い。
聖地スポットとされるアトラクションやオブジェの前で、ディズニーの原作とは無関係な…一般的には知られていない作品の…世界観やキャラの名前を繰り返し連呼し、掌大ほどのぬいぐるみなどと共にセルフィーをする。場合によっては、ツイステの痛バッグを持ち歩く。
後述のために例えるなら「聖地と云う家に泥だらけの土足で踏み込む」ような行為だ。このような集団は、端から見て異質に映るに違いない。

しかし、ここまで読んで疑問に思った人もいるだろう。そう、何故ここまでツイステが目の敵にされるのか、だ。自身にも
「お前はツイステに家族を殺されたのか」
と問い詰めたい人もいるだろう。それだけ、目の敵にしていると思われても不思議ではない書き方をしている、と云う自覚は有る。
しかし、答えは持っている。ツイステの聖地とされるのがTDRだからだ。

TDRは、ディズニーとOLCによるディズニーの「テーマ」パークであり、特に原作となるディズニー作品が有る。
そこに、いくらディズニーから版権を得ているとは云え、そのモチーフを取り入れただけの事実上のオリジナル作品のファンが、「泥だらけの土足で踏み込む」ことをすれば、Dオタだけでなく普通の来場客からも白い目で見られる。そして
「ツイステ民は民度が低い」
と言われることになる。

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