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目から分かる五臓からのサイン

「肝の疲れは目に出る」

目は肝の窓、肝と目は経絡で繋がっています。
経絡の交差点がツボですから、目の疲れにツボ押しが効きますよね。

中医学では肝の経絡のトラブルは目に出るとして、
視力低下・かすみ目・ものもらいなどは、肝血の不足や肝鬱化火(ストレスなどで肝に熱のこもり)が関係して、肝からのサインとも言えます。
肝血不足では、視力低下やかすみ目以外に、めまいや立ちくらみも同時に感じることも。
また、肝に影響するのは、ストレスも要因のひとつ、肝鬱化火があると、いらいらや高血圧が目の炎症、充血とともに起きています。

「老化は目に出る」

腎は老化と密接です。
白内障・老眼・飛蚊症など、目のトラブルは肝だけでなく、腎も疲れています。
老化は腎虚といわれ、腎が弱ると目の症状以外に腰痛や関節の症状や、難聴や脳の老化も感じますて、腎からのサインが出てきます。

加齢黄斑変性、緑内障、糖尿病性網膜症、網膜色素変性など、眼底にある網膜や視神経に影響がでると、視力や視野に障害を与えてしまう病気は、眼科疾患でも難病ですが、五臓からのサインが必ずあります。
そのサインに丁寧に対応することで、中医学は難病に立ち向かいます。

中医学で目の構造を考える(五輪説)

①上下眼瞼
肉輪(にくりん)といい、五臓六腑の”脾・胃”が関係

②角膜・虹彩
風輪(ふうりん)といい、五臓六腑の”肝”が関係

③目頭・目尻
血輪(けつりん)といい、五臓六腑の”心”が関係

④結膜
気輪(きりん)といい、五臓六腑の”肺・大腸”が関係

⑤瞳孔・眼内組織(網膜・水晶体・硝子体)
水輪(すいりん)といい、五臓六腑の”腎”が関係

①~⑤の考え方を五輪説といいます。
目は肝と経絡で繋がり、五臓六腑が共同して目を正常に働かせているという考えがあります。

結膜炎は点眼と合わせて体質改善を

結膜炎やアレルギー性結膜炎は、五輪説からすれば、肺・大腸から治療をします。

肺は防衛の気(衛気)をコントロールしています。
花粉や外敵からの防衛のカナメは肺です。
アレルギー症状が出やすい方は、肺・大腸の治療が必要としています。
目のかゆみ・充血は、風熱犯肺として、肺が風熱の邪気で犯された状態として、風熱を制する漢方薬をします。

例えば、銀翹散という喉痛や発熱に使う漢方薬は風熱犯肺の対応薬で、目のかゆみや充血に、菊花のお茶と合わせて飲むとさらに目にお薬を届かせてくれます。

ものもらいを繰り返す原因は?

瞼にできるものもらい(麦粒腫・霰粒腫)ができやすい方は、五臓六腑では脾・胃からのサインでもあります。

もちろん清潔にすることが重要ですし、霰粒腫の場合、マイボーム腺のつまりが原因で、皮脂の詰まりはぬるま湯でマイボームを優しく洗うことも。さらにマイボーム腺に皮脂が詰まるとしたら、脂質の代謝が悪化したとしたら、肝胆系の働きの低下や胃腸に負担が掛かる食事がないかをチェックします。

中医学で脂質代謝の悪化は”痰湿(代謝産物で内生の邪気)”が溜まりやすいとして、高コレステロール血症、太りやすい、消化力の低下、むくみやすいなどの症状も伴うこともあります。

胃腸の疲れがあったり、甘いもの・炭水化物・脂っこいものの食べ過ぎから、脾・胃の疲れがあり、肝の代謝低下があることも原因のひとつ。

生活習慣を見直す必要があります。

飛蚊症はまずは病的でないかを確認

水晶体はゼリー状で、コラーゲンやヒアルロン酸や水分でできています。
飛蚊症は加齢により硝子体の組織が変性して、塊が作られて光の通り道に影がでて、虫がさえずったような、糸くずが見えるような感じが、白い壁や青空を見た時に感じやすいです。

生理的飛蚊症であると、加齢が大きな原因ですから、やはり肝と腎の改善が全身のアンチエイジングと目の症状改善を合わせて対策します。

飛蚊症で一番怖いのは、網膜剥離です。気になったらまずは眼科受診して判断していただくのが一番です。

飲む目薬という漢方薬

有名な目のアンチエイジング漢方薬で、肝と腎を元気にします。
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視神経は120万本もの神経線維の集まり

視神経乳頭で120万本の神経線維を束ね、脳へ信号を送っています。
40歳代から神経線維はどんどん減ってしまいます。視神経を守るには、どうしたら良いでしょう?

それは肝腎の強化と血流改善、代謝の改善が必要です。

具体的には活血によい丹参(たんじん)製剤…冠元顆粒などと、
肝腎の強化に飲む目薬の杞菊地黄丸を合わせて、
アンチエイジングと網膜の毛細血管の改善をして、視神経を守ります。

網膜には、良い血を十分に送ってあげてほしい。肝腎の強化で細胞の老化を遅らせたい。

それには、冠元顆粒と杞菊地黄丸の組み合わせが良いと思います。


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